日本財団 図書館


4.2.8 まとめ

 

以上の検討をまとめると、各アプリケーションに適したデータリンクシステムは図4-5のようになる。小型機運航(VFR)においては公共機関(航空局)との間で実現されるべきアプリケーンョンは放送型が多い。これはAEISセンタにおいて現在VHF音声通信で行われている「対空放送」「情報収集・交換」業務が将来の地上支援システムではデータリンク化され

・新しい情報の提供・入手(航空機からの放送など)

・情報品質の向上(画像化、定量化など)

・ワークロードの軽減(送信の自動化など)

が実現されると考えることができる。

AEISセンタのもう一つの業務である「対空送受信」は特に峠越えコリドー運航やIFRにおいて個々の機体と通信するために必要となる。これをデータリンク化する場合にはアドレス指定型が必要であるが、対空送受信で交換する情報は非定型なものが多く、音声通信に比較してワークロードが増加し、即応性も低下する可能性がある。従って対空送受信に関しては、デジタル音声(ボコーダ)技術が実現されるまでデータリンク化はあまり進まず、音声通信が継続して利用されるものと思われる。

 

101-1.gif

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION