飛行試験において、以下のような結果が得られた。
(a)航空機対航空機の間隔(距離)
TAIL/TAILで75NM、HEAD/HEADで65NMの通信到達距離が確認された。
(b)地上局と航空機の距離
高度8500ftにおいて114NMの通信到達距離が確認された。
(c)その他
空港面での通信性能は良好で、受信機のキャッチャー性能(信号に対する干渉の程度)は、6dB以下であった。
(7)ADS-Bを実施可能なその他システムとの比較検討
現在検討されているADS-Bシステムの候補は以下の3つである。
(a)Mode S(1090MHz)extended squitter
(b)Swedavia(VHF)STDMA system(VDLモード?)
(c)UAT(broadband clear channel)
いずれの候補も、スペクトラムの調整が必要であるとともに、ATC監視のためには、新しい地上のレシーバが必要となる。種々の運用要求、期待される効果および将来の適用に対して、コスト、機能の面でのトレードオフを行い、評価する必要がある。
図3-22に、各システムの通信方式の概念図を示す。