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型GPSにおいて衛星が捕捉できなくなる等の問題が生じている。これはGPSと携帯電話の電波干渉が原因であり、ハンディ型GPSの裏面にアルミ箔を張ると問題が解消することが経験的にわかっている。これはアンテナ内蔵式のハンディ型GPSでのみ生じる問題であり、アンテナを機体に取り付ける外部アンテナ式のGPSにおいては生じていない。

・最初GPSが出始めたころは衛星が捕捉できないため位置測定不可能になることが頻繁にあった。しかし最近はGPS衛星がすべて揃ったことや受信器のチャンネル数が増えたことにより信頼性は非常に向上した。

 

(e)VFRにおけるGPSの位置づけ

GPS搭載による最大のメリットはワークロードの軽減である。GPSを搭載していてもVFRを基本とし、GPSに頼った飛行はありえないとの意見であった。

そのためGPSを航法装置として利用しているわけではなく、安全面でのメリットもあまり感じられないが。ロストポジションが無くなることと予想到達時刻/残燃料のリアルタイム計算により生じる安心感は安全面でのメリットといえるかもしれないとの意見があった。

 

(F) GPSによるVFRの変化について

GPS搭載機専用のコリドーを作り、そこはGPSを搭載した小型機だけが通過できるというGPSコリドーの可能性が考えられるとの意見があつた。

 

(g) GPSの今後の可能性と要望

パイロットのGPSに対する要望を下記に示す。

・ハンディ型GPSは米国中心の考え方で製造されている。そのため日本語版のソフト/データベースがほしい。

・現状のGPSでは飛行ルートの設定しかできないので、例えば訓練空域のような限られた空域内で自由に飛行したいような場合、空域から離脱すると警報が出るような機能はあれば便利であると思われる。

 

 

 

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