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ある校区の懇談会では、排水不良による家屋の被害対策について、これまで15年間関係機関に訴え続けてきたのに対応してもらえない、何とかならないかという要望があり、監察事務所を通じ、処理してもらった結果、被害宅地の排水改良工事が行われた。申出者や関係者が行政相談制度を知っていれば、もっと早く、かつ被害も少ないうちに対応できたのではないかと思われた。

 

今後は、残りの校区の協議会との懇談会を行うとともに、さらに各地区における巡回相談所等の開設により、住民の意見を聞いて行くようにしたいと考えている。

 

事例47 市内各区長と行政相談委員との懇談会の開催

(北海道札幌市内行政相談委員)

 

平成9年6〜7月にかけて、北海道管区局の主導により、札幌市内の9区それぞれに、区長と行政相談委員との懇談会を開催した。

この懇談会開催の概要は、次のとおりである。

目的 ?@ 行政相談制度及び行政相談委員の活動について、各区の区長及び行政相談担当者の理解を深めるとともに、委員活動を積極的に支援していただくこと

?A 区の協力を得て設置している行政相談コーナーの活性化方策について意見交換を行うこと

?B 区の広聴活動で受け付けた国の行政機関に対する苦情等の処理の実態を把握するとともに、その処理過程で行政相談委員を活用する方策について意見交換を行うこと 等

出席者 区役所側:区長、市民部長、広聴担当課長・係長等

行政相談委員

北海道管区局側:行政相談部長、行政相談課長又は首席行政相談官等

(なお、今田区長等と行政相談委員との懇談会を別途開催した2区及び他の1区については、行政監察局の職員は出席しなかった。)

懇談事項 ?@ 行政相談制度と解決事例

?A 行政相談委員の活動状況と区への協力要請

?B 区役所の広聴活動の状況、国に対する苦情・意見・要望 等

なお、2つの区では、従前から行政相談委員を含む各種委員と各種委員との懇談を行っているが、今回は、区長等と行政相談委員との懇談会を別途開催した。

 

今回の行政懇談会は、各区で実施している委員の定例相談等の活動について積極的な支援を得るねらいから、今年始めて実施したものであるが、当初区役所側は慎重に対応していたが、次第に和やかな雰囲気となり、区側から苦情救済推進会議について質問が出るなど、行政相談業務について理解を深めようとする姿勢が見られるなど、所期の目的は達成されたも

 

 

 

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