そこで、来訪者を待つのではなく、委員の方から出て行って相談を受ける方法を思いつき、昭和60年秋から実施している。
この訪問相談は、行政監察事務所に提出する行政相談週間活動計画の策定にあたり、上山市市民課の指導協力を得て、次のように実施計画をたてて実施している。
○訪問先の決定
市内の各界有識者、地区会長、民生児童委員等の公的委員・団体、企業等の中から偏りを避け、市民各層の声が聞けるよう配慮する。
○訪問日時及び訪問方法
10月第3週の月、火、水、金曜日の9時〜16時の間に1日3〜4人を訪問、訪問時間は約1時間。市の協力により、市の公用車を使用
(なお、木曜日は、行政監察事務所の協力を得て、市役所でミニ一日合同相談日として相談を受け付けている。)
○訪問者
行政相談委員2人、市担当職員1人
○事案の処理
一括して市長に報告し、市の事案は助役名で各課に通知して検討させ、国・県の事案は、行政監察事務所に対応を依頼している。
市民は、市長と監察事務所長の要請によるためか、自負をもって対応してくれ、行政相談及び行政相談委員制度のPRに効果を挙げている。提出される事案は概して市政に関するものが多く、総務庁が求める「総務庁らしい」事案に出会うことは少ないが、提出された事案が解決したり、疑問が解消された場合には、我々委員の存在が評価されており、更なる努力が必要と考えている。
事例33 参加が得られやすい夜間開催の行政相談懇談会
(神奈川県南足柄市 磯崎緑他)
神奈川県南足柄市は、県西部に位置し、人口4万3千人余で、近年は工場の進出も盛んとなっている。
行政相談委員は2人委嘱されているが、相談件数は低減傾向にあり、これを打開するため、地域住民の中に入って行政の問題を吸い上げることができるよう、市の協力を得て行政相談懇談会を開催することとし、市内主要団体の参加と多くの出席者を得るために、年2回、夜間に開催することとした。
平成8年度は、次のように開催した。
第1回 日時 10月18日(金)18:300〜20:30(於:狩野公民館)
出席者 行政相談委員2人、地区自治会会長及び同役員10人、スポーツ・青少年指導員2人、生涯学習委員1人、子供会会長及び同役員3人、婦人会1人、老人会1人、生産森林会2人、市広報公聴課職