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ある。しかし、変電所の標準間隔をもとに想定するとすれば、全線で16変電所が必要になるであろうと思われる。

 

(3)変電所の主要設備

本計画では、変電所が何らかの理由で1箇所でも停止すると、電圧降下が大きくなって列車の運転に支障が生じる。したがって、整流器には予備を持つほか、受電系統は2回線受電とし、き電用遮断器等にも予備を設備する。また、配電線も常用予備の2回線として、駅や車両基地への配電に停電がないように構成する。

変電所には、開業当初、2,500kWの整流器を常用として1台、予備として同一の整流器を1台設置する。列車の編成が4両になって負荷が増加したときには、さらに2,500kWの整流器を1台増設し、常用2台、予備1台とする。しかし、前項に述べたMayo Hall駅付近のD変電所は、将来建設されるYellow Lineと共用することを考慮して、整流器設備を常用4台、予備1台まで設備することを考える。

以上の結果、最終段階における全変電所の常用設備容量は、最大85MWになり、予備設備の容量は40MW程度になるものと想定される。

 

7.4.4 第三軌条

 

(1)き電区分

第三軌条はカルカッタ地下鉄に準じて本線において事故が発生した場合、各変電所の前において,セクション(デッド・セクション)構成を行い運転上の柔軟性を図る。また,車両基地内は車両保守・車両運営等を考慮したき亀系統に区分すること。

将来計画されている延伸を考慮して,分岐点でのき電区分できるような構成とする。

き電区分装置としては列車の通過時に車両の集電靴により相互の第三軌条が短絡されない様に,車両の集電靴取り付け間隔(最大12m)より大きく第三軌条を切り離したデッドセクイションを設ける。

(2)付属金具

第三軌条の集電性能を向上・維持させるために,主に以下の付属金具が考えられる。

(a)エンドアプローチ:第三軌条への集電靴の乗り上げ,離脱を滑らかにするため一連の第三軌条の両端に設ける。

(b)エキスパンシヨン・ジョイント:温度変化による第三軌条の伸縮を吸収するために設備する。

(c)アンカルリング:第三軌条の敷設勾配、集電靴の摺動及び温度変化による伸縮作用等によるふく進(縦方向への移動)を防止するため,一連の第三軌条の中間に設ける。

(d)サイドインクライン:線路の分岐点及び渡り線箇所において,第三軌条が連続して敷設され

 

 

 

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