日本財団 図書館


従って、最小運転時隔は最終システム時における120秒をPhase1設計時の最小運転時隔とし、車輌減速度、編成車両長等の車輌諸元を配慮し、閉塞区間長は350m〜400mと計画したが、設計段階では信号現示段階、路線状況等を加味して詳細な検討が必要である。

 

(2)CTCネットワーク

Phase1における列車集中制御エリアは、路線亘長25.9km、24駅及び1車輌基地であるが、ELRTの最終ステージでの路線網はPhase ?Tエリアを含む4路線、総延長99.5km、87駅及び3車輌基地によって構成される。但し、車輌基地内については、本線から基地への到着線及び基地から本線への出発線間の運行はCTC制御範囲とするが、これらの到着線/出発線と留置線及び留置線間の入換運転はCTCの制御対象外とする。

効率性及び経済性の面より、これら制御区間を走行する列車の監視・制御を行う指令所は1箇所にて集中管理できるシステムとする。従って、指令所にPhase1において設置される中央設備に関しては、将来のシステム拡張を配慮したソフトウェア構成とすると共に、ハードウェアについても将来のシステム拡張に必要なインターフェース、シート等の追加機器の収納を配慮した設計とする。

 

(3)通信設備とのインターフェース

指令所内の制御装置や表示装置間の運行管理用制御・表示回線は信号システムによってLAN構成されるが、指令所のCTC中央装置及び各駅のCTC駅装置間の伝送回線及びMODEMを含む伝送装置は通信システムによって構成される。

 

(4)信号システムの主要設備

(a)CTC装置

CTC装置は列車の集中監視・制御を司る中央装置及び列車のダイヤ管理を司る運行管理制御装置より構成される。これらの装置は多量のデータを高速に処理し、且つ、将来のシステム拡張が容易なマイクロプロセッサーを使用したシステム構成とする。

CTC中央装置は制御装置、指令卓、集中表示盤によって構成される。制御ブロックは各路線別の運転整理を前提とするが、閑散時には集約制御が可能なシステム構成とする。各指令卓にはVDUを設け、管轄線区内の全列車の位置、列車番号及び各駅の旅客案内表示の監視ができる設計とする。

列車ダイヤに関しては、オフライン処理により計算機に蓄積入力されたテーブルを営業開始前にロードし、運行管理を行うと共に、旅客案内放送システムへの情報提供を行う。

集中表示盤はBMTRLの要件に基づき、プロジェクター方式を前提としてい

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION