日本財団 図書館


高架式のガイドウエイ構造物は,全体のLRTシステムの中での最大のコスト要素であると同時に,これはバンガロールの都市環境において最大の景観的なインパクトを与える。従ってこれらの条件に適応するように,ガイドウエイの設計コンセプトの決定に当っては欧米などでの既存の多くの設計例の中から遼択されなければならない。

従ってガイドウエイの上部構造,下部構造,基礎型式について多くの代書案の検討がされ,以下に述べる基本設計が選定された。

なお当地城は地皮発生は非常に少ない地域なので,地震荷重は想定しない。

 

6.1.2 ガイドウエイの計画

 

前述したようにガイドウエイの基本形式は高架型とした。そして高架型式のガイドウェイは基礎型式や橋脚のサポート部と上部桁により構成される。

従って設計・施工方法についても各種の検討がなされたが,都市内街路での施工であるため既存の街路交通に支障する期間を出来るだけ短くすることを最大の目的とした。

そのため製作基地でブレキャストの扇型セグメント(幅3m-4m)をつくって架設現地に運搬して,そこでIncremental Launching Girderを使用して桁位置にセットして,ポストテンション方式により架設する工法(Incremental Launching Girder System工法。我国ではブロック工法と呼称する)を採用することとした。

 

(1)支持構造(付図6.1-1.2)

基礎型式の選定に当っては当地の地質が左右するが,当地域は最大深さ20mの表層土の下には硬い岩盤(花崗岩)があって,雨量も少なくて地下水位も低く,建設の基礎施工の面で言えば比較的良好な地質である。従って摩擦杭ではなく,全線杭先端を硬岩まで到達させてより安全性の高い支持杭型式を採用することとしている。

支持構造の標準型式は街路中央に位置するT型の単柱(円形)型式であり,場所制約や幾何図形的配置でT型筆柱が不可能な場合は街路両端で支える門型ラーメン型式(方形柱)を採用する。

従って概ね街路幅が12m以上であれば単独柱型式であり,街路幅が12m以下であれば門型ラーメン型式とするが,現地の制約により街路幅が12m以上でも門型ラーメン型式を採用する場合もある。

基礎型式には杭基礎(既成杭或いは場所打杭)又は直接基礎の2タイプがあるが,本LRT

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION