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上記の「行政ネットワーク・プロジェクト」の遂行に関しては、1986年秋に、ノルウェー計画策定調整省(PSD)との協力の基にスタートさせた。このプロジェクトは、自治体及び国の機関がネットワークを利用した情報交換を簡単、安全かつ合理的に利用できるようにするため、サービス提供事業者と包括的な契約を締結し、特別なコミュニケーション・パッケージを開発するもので、その概要は後述する。地方保健ネットワーク・プロジェクトがこの領域対象のプロジェクトとして班に4個所で実施されている。このプロジェクトの目的は、電子メールの活用と遠隔医療の機能をフルスケールでテストするものである。

?B領域:標準化された情報技術活用の解決方法と情報技術の安全

・自治体の情報処理システムの安全措置の実施のための枠組みの作成

・各自治体独自の事情を反映した情報処理を行うための政府の基準を示したカタログの作成

・給与システムと人事システムのための標準的な要件明細の作成

?C領域:情報リテラシーの向上

・業務部門のリーダーと責任者に対する情報リテラシーの向上のための教育訓練プログラムの確立と実施

・すべての自治体職員のための教育説1練システムの開発

・情報資源管理における自習のためのコース・パンフレットの作成

・自治体の議員と幹部のための教育訓棟の必要性の調査

その他の関連プロジェクトとしては、主として次のようなものがある。

・ノルウェー地方自治体協会(KS)は、行政機関の厚生分野における電子データによる取引きの方法を導入するプロジェクトを始める準備をした。その一環として、医療関係の消費資材の総合的で正確な部品登録を作成する作業を主導して始めた。

・自治体における情報技術の活用の調査

自治体の情報技術の活用について調査を行っている。これは1990年以降隔年に実施している調査で、この結果の一部が先に述べた「2 ノルウェーの自治体における情報化の概要」である。なお、1997年の調査は、情報技術の利用の現状と情報技術を利用することにより得られる成果を自治体に説明することに重点を置いて実施している。

・道路データ・プロジェクト

ノルウェー地方自治体協会(KS)は国の道路データを作成するために道路庁との協力を開始した。その第一段階として、道路庁の道路データ。バンクとのデータ交換に利用される自治体の道路記録の要件明細を作成した。また、自治体と道路庁の協力にだ、要とされる契約を作成する作業も行う予定である。

・Near-Infoプロジェクト

1996年12月に、情報技術開発プロジェクトのコーディネーターが、Near-Infoと呼ばれる予備プロジェクトに参加した。このプロジェクトの目的は、自治体ネットワーク・プロジェクトで「Free net information service」責任者と呼ばれているデモンストレーターを養成することにあり、この作業は、情報サービスの統率者の養成と結びついている。

 

 

 

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