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ジーで動いており、それによる好ましい影響と好ましくない影響を受けることになることを覚悟した上で、情報技術を正しく利用すると大きな利益が得られると考えている。そして、自治体の日々の行政活動においても、情報通信技術の革新は非常に速い速度で進んでおり、今やノルウェーの自治体は情報技術を活用した政治的、行政的な革新を図り、具体的に展開する芝、要に迫られていると認識している。情報技術の活用の目的は、それをとおして福祉社会を更に発展させ、民主的な行政方式を普及させることにあると考え、ノルウェー地方自治体協会(KS)は自治体における情報技術の開発にチャレンジして、そのプログラムの遂行を目指しているものである。

(2)情報技術開発プログラムの目的

情報技術開発プログラムの遂行はノルウェー地方自治体協会(KS)の研究部門における5つの重要な分野の一つであり、その目的は次のとおりである。

・様々なサービスの革新、効率化、内容の充実化、品質改善に情報技術を活用するとどのように役立つかを、調査結果と具体例を通じて示すこと。

・情報資源管理のための共通の原則とガイドラインを開発することにより、自治体における情報資源が効率的に利用されるようにすること。

・情報通信ネットワークとそれによるサービスを標準化し、発展させることにより、公共機関で情報が有効に交換されるようにすること。

・情報システムと情報技術の安全性に関する共通の要件を開発することにより、情報技術の投資が有効に利用されるようにすること。

・自治体の議員、幹部、職員に対して教育訓練と情報提供などを行うことで、彼らの情報リテラシーの向上に貢献すること。

・情報技術開発プログラムで遂行される各種のプロジェクトの結果を報告し、ガイダンスや広報のための資料を作成すること。

(4)プロジェクトの項目

ノルウェー地方自治体協会(KS)の情報技術開発プログラムで、1996年に取り組んだ主なプロジェクトの項目を関連領域ごとに次に示す。

?@領域:革新と効率化のための手段としての情報技術の活用

・情報技術を利用する際の作業プロセスとルーチンの効率化のためのガイド・プロジェクト

・自治体の情報資源の有効活用の方法、情報フロー、情報の管理方法の開発と記録の作成

?A領域:情報交換と共通データ・ベースの管理

・自治体ネットワーク・プロジェクトの実施

・通信装置の購入のためのフレーム契約の開発

・自治体ネットワークに係る財政と組織に関する問題点の解決

・自治体の内部、及び他の行政機関との間での報告業務に係る情報交換システムの確立

・優先順位の高い分野で電子会議を実施することの支援

・データ・ベースの利用と運営に関する原則の決定

 

 

 

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