1-3 機密保持手段
次に、総合行政ネットワークの機密保持手段について検討する。
機密保持手段は、情報ランキングの機密性と関連するが、情報ランキングにおける機密性は「交換する情報や文書の中で第三者に漏れてはいけないもの」という意味で、電子的ネットワーク上の不正行為である「盗聴」と関係する。電子的ネットワークにおいては、盗聴対策として、暗号技術を用いるのが一般的である。
機密保持手段として専用線という議論はあると考えられるが、機密性を「交換する情報や文書の中で第三者に漏れてはいけないもの」という意味で捉えた場合、第二者とは情報交換の相手以外すべてに該当するため、物理的な盗聴を意識すると情報の暗号化は必要であると考えるのが妥当であろう。
これについても具体的には今後の検討課題とする。
1-4 認証手段
最後に総合行政ネットワーク上での認証手段について検討する。
認証手段も、情報ランキングの機密性と関連するが、盗聴対策のための機密保持手段と違い、一般的な情報交換手段においては、あまり認知されていない部分と思われる。デジタルネットワーク社会の出現によって、大きくクローズアップされてきており、なりすまし、電送否認、情報改宣などの電子的ネットワーク上での不正行為やトラブルに対抗する手段として注目を浴びている。
認証技術の進展は、暗号技術同様、目覚しいものがあるが、ここでは、現時点で主流となりつつある(電子商取引で実験段階にある)、認証局の設置を前提とする電子署名方式と仮定する。
これについても具体的には今後の検討課題とする。