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のように、暗号技術や認証技術等様々な技術によってセキュリティを確保しておかねばならないものもある。

したがって、交換・提供する情報が有する属性が必要とするセキュリティレベルに応じ、次の二つの総合行政ネットワーク像を導き出すことができる。

・総合イ子政ネットワーク(A)

機密保持手段(暗号技術)、認証手段(認証技術)を必要としない機密性の低いネットワーク段階である。

この段階で交換・提供される行政文書等は、機密性を有しない地方公共団体間の事務連絡等である。

・総合行政ネットワーク(B)

機密保持手段は必要だが、認証手段までは必要としない一部機密性の高いネットワーク段階である。

この段階で交換・提供される行政文書等は、機密性を有しない地方公共団体間の事務連絡等は当然として、機密性のある事務連絡等までを含んだものである。

・総合行政ネットワーク(C)

機密保持手段は当然として、認証手段までも必要とする機密性の高いネットワーク段階である。

この段階で公文書を含むすべての行政文書等を地方公共団体間で交換・提供することが可能となる。

地方公共団体の総合行政ネットワークへの参加については、フンストップサービスを始めとした住民サービスの実現を目指して情報化に取り組んでいるその団体の情報化の進展に合わせて、総合行政ネットワーク(A)又は(B)又は(C)を選択して、参加できるようにすることが望まれる。また、地方公共団体の情報化の実情に応じて総合行政ネットワークが(A)から(B)へ、さらに(C)へと発展しつつ、完成されていくことが望まれる。

次に、地方公共団体が総合行政ネットワークへ接続する際の形態について抽象化してまとめた。考慮した主な点は、霞が関WANとの接続、ザ・インターネットを介しての接続、都道府県などが既に構築している地方公共団体間のネットワークとの接続についてである。

さらに、総合行政ネットワークによる情報の交換・提供に当たっては、オープンな電子的ネットワークにおいて受けるおそれのある不正行為について、その対策を講じておく芝、要がある。主な不正行為として盗聴、改寅、否認、なりすましなどがあるが、そうした不正行為対策のために、公開鍵暗号技術の採用と認証局の設置について検許した。

認証の対象については、同体に対する認証、団体内の部課室レベルを対象にした組織認証、個々の職員を対象にした個人認証の二つに分類し、それぞれの特徴、メリット、デメリットを整理した。また、認証の形態については、全地方公共団体を一局で集中して認証する集中形態、団体ごとに認証局を設置し、それらを相互認証

 

 

 

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