現場での健康畜検査の記録は、内臓検査員が行っています。しかし、この記録作業は、内臓検査という流れ作業の中で行われ、かなりの時間的制約があります。また、途中でデータの確認や修正をすることもあり、かなり煩雑となっています。
4-4 システムの検討
前述した業務形態を分析し、どのようなシステムが最も適当であるかを検討しました。
(1)基本構造
当初は、オフコンによるシステム構築を計画していましたが、経済性・実用性・拡張性等を繰り返し検討した上で、パソコンによるクライアント/サーバ方式のLANシステムを採用することにしました。
(2)データ入力方法
データの入力方法は、健康畜検査、病畜検査及び精密検査の三つについて、それぞれ検討しました。
?@健康畜検査入力
健康畜検査データは、全体の大半を占める膨大な量のデータです。これを現場作業終了後、台帳を見ながら入力すると、かなりの時間と労力が必要になります。そこで、これらのデータを現場で入力できないか検討しました。また、現場の流れ作業の中での入力となると、正確性・迅速性・操作性以外に防水機能も考慮する必要があります。
当時、現場入力に音声認識装置による入力を取り入れている検査所がありましたが、信頼性に不安な点があり、また周囲の雑音を防ぐための設備が必要であることから、経済性・実用性の点で、当検査所で導入することは困難と判断しました。また、音声放送によるオペレータ入力方式についても検討しましたが、新たに専任のオペレータが必要となることから、現行の人員体制のままでは、導入が困難であると判断しました。そこで、タッチパネル方式のハンディターミナルによる入力方法を検討した結果、下記の理由で、この方法を採用しました。
(ア)入力操作が容易である
(イ)現場でのデータ確認が容易である
(ウ)現行の現場作業に適している
(エ)経済性に優れている
?A病畜検査入力
病畜は、健康畜よりも必要な項目が多く、テキスト入力も必要なため、パ