第6章 地方公共団体での携帯情報ツール活用事例
第1節 「なみはや国体」における携帯情報端末の活用について
大阪府国体局競故式典課
1-1 は じ め に
「国体と携帯情報端末(モバイル)とどんな関連があるの?」と思われる人も多いだろうが、国体においても速報性を求められる競技記録については、早くからコンピュータを駆使した情報処理が導入され、最近ではパソコン通信、インターネットを利用した情報提供も行われている。国体の特徴のひとつはオリンピックや世界選手権と違い、各都道府県対抗形式で行われるという点である。そのため冬季、夏季、秋季大会を通じて行われる競技結果を得点に換算、集計し、順位づけをした上で総合成績(天皇杯・皇后杯)を発表しなけばならない。これらの競技結果、得点結果が適時に報道機関や各都道府県本部等にいろいろなツール(手段)を使って速報されることになる。平成9年に大阪で開催された「なみはや国体」では、新たなツールとして、携帯情報端末(図-1)を各都道府県本部役員に貸与することにより、府内一円で行われる各競技の結果を、どこにいても、ほぼリアルタイムで知ることができる「なみはや国体競技記録速報システム」サービスを実施した。