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段より優れている。

なお、無線接続に関しては、電磁波による影響を考慮する必要があり、例えば病院内では、医療機器やペースメーカーなどに影響を与えることがあるため、IrDA以外の無線通信は禁止されている。

今後、情報通信技術の進展により、無線系通信媒体の通信速度がさらに高まれば、携帯情報端末間でのデータ交換も選択肢の一つとなると予想される。

 

1-5 運用・メンテナンス

 

携帯情報ツールを利用した情報システムが、導入後も効率的かつ好意的に利用され続けるためには、あらかじめシステム設計段階において、メンテナンスを含めた運用計画全般を充分に検討しておく必要がある。

まず、携帯情報ツールの主となる電源はバッテリーであることから、必要稼動時間を確保するための対策を立てる必要がある。また、屋外での作業環境に対応した携帯情報ツールの防護策や、庁外で関係者以外の手に渡ったり、ネットワーク経由で不正に庁内システムにアクセスされる可能性を勘案し、充分なセキュリティ対策も立てる必要がある。

また、利用者に対する支援は重要な要素であることから、研修の実施やヘルプデスクの設置などのサポート体制を構築する必要がある。

さらに、携帯情報ツールの利用段階で発覚した問題点や、作業プロセスの変更などにより生じた要求も、柔軟に対応していく必要もあるため、これら運用後のフィードバックを適切に行うことが望まれる。

 

(1)バッテリー稼動時間

携帯情報端末は、その種類によってバッテリーでの稼動時間が異なる。携帯情報端末の日々の利用時間が、バッテリー稼動時間内で収まるならば、職務遂行中にバッテリーを交換する必要は生じない。しかし、バッテリー稼動時間に対して日々の利用時間が多くなるような場合は、外出前に、交換用のバッテリーを必ず用意しておく必要がある。

従って、運用段階におけるバッテリーの交換方法(交換用バッテリーを携帯するか/途中充電する場合の場所とタイミングなど)をあらかじめ検討しておくことが肝要となる。

 

(2)屋外での雨・塵・衝撃など

電子情報機器は、一般的に室内での利用を前提に設計されている。携帯情報ツールは、屋外での利用も前提としているとはいえ、必ずしも特殊な環境下で

 

 

 

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