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は、特にデータ保管容量と庁内システムとの通信時間に留意する。なお、画像の解像度とは、精密な画像が必要なのかある程度荒い画像でも充分なのかの程度である。

 

(2)情報の定型度

業務の性質によっては、取り扱う情報が日常的なもので、かつ既定の情報の範囲内である場合と、予想の範囲を超えて発生する情報を取り扱わなくてはならない場合とがある。決められた調査項目に対して調査票をあらかじめ準備できるような場合では、無駄が無い使い易さを最優先した操作を念頭において、携帯情報ツールを含めたシステムを設計することができる。しかし、非常時における防災関係など、予測を超えた状況下でデータの収集を要求される場合では、ある程度の柔軟性を持たせた操作性を年頭において、設計を進めていくこととなる。

 

(3)交換する庁内情報の範囲

携帯情報端末のメモリ容量は限られているため、庁内システムのすべてのデータを携帯できるわけではない。従って、庁内システムで保管しているデータの取込みや、携帯情報ツールで入力したデータの庁内システムへの転送など、手間や所要時間を考慮した上で、現場で必要な情報の範囲を充分に検討する必要がある。

具体的には、情報の中で真に必要となる範囲はの程度かを充分に把握し、さらに携帯情報端末で一度に保管できる情報量を設定することが肝要となる。場合によっては、既存のデータ構造を組み直すことも必要となるので、慎重な検討が必要である。また、保有すべき情報を、どのようなタイミングで庁内システムから取込むべきかも併せて検討していくことも忘れてはならない。

このことは、多様なデータを選択的に取込むことを意図しており、必ずしも利用の対象となるデータの範囲を限定するわけではない。その時に必要となるデータを、多様なデータベースから選択し、あるデータ量を単位として、取込むことである。システムの設計段階で、業務ニーズを充分に把握し、データベース構造に関して、柔軟な設計を心がけることが望ましい。

なお、一度に必要となる情報量が多い場合は、メモリー容量の多い高機能パソコンの導入を前提として、検討を進めていくことも必要である。

 

 

 

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