第2章 メタノール添加剤の調査研究事例
わが国では(財)石油産業活性化センターが、高濃度メタノール(M85)混合燃料用メタノール・マーカーについて研究している。
また、灯油及びA重油のマーカーであるクマリンの事例も、その調査研究の過程及び実際に添加システムが設置されているので、その実例等が参考になる。
2.1 わが国におけるメタノール燃料識別用マーカーの調査研究
(1) 調査目的等
高濃度メタノール(M85)混合燃料の規格に関する調査の一環として、燃料間の誤用、転用等を防止するため、識別に最適なマーカーの探索等を実施することを目的として、通産省資源エネルギー庁から委託を受け、(財)石油産業活性化センターが出光興産?鰍フ協力を得て、1986年から87年にかけて、調査研究を実施している。
(2) 調査方法等
データベース検索(文献調査)及び染料メーカー調査等を実施して、図2-1のような段階を経て、3種類を選択して評価している。