中央行政の地方組織に関する法律(1990年3月22日公布)
第1章 総則
第1条 中央行政の地方における事務を行うのは、次の機関とする。
1) 中央行政機関としての県ないし県の下位機関
2) 特別行政機関として、大臣に直属する地方行政機関
3) 委任事務を行うグミナの機関
第2条 県知事は県の領域において政府を代表する。
<2> 県知事は個別の法令に規定する方法と領域において、自治体の組織に対する監督を行う。
第3条 県知事はその活動領域に属する個別の問題について検討を行う。
<2> 県知事は以下との関係において、行政訴訟法上の行政訴訟手続における最高機関とする。
1) 中央行政の支庁の局長
2) 国家行政の委任事務を遂行する自治体機関
第4条 他の行政機関のために留保された事項を除いて、県知事には県内における中央行政の全ての領域の権限が属する。
<2> 県知事の事務と権限は、法によりこれを定める。
<3> 県知事は指示、行政命令、行政決定をなす。
第5条 県知事は担当大臣の提案により、首相がこれを任命ないし解任する。
第6条 副知事は県知事の代理とする。
<2> 副知事の任命・解任は、県知事の提案により首相がこれを行う。
<3> 副知事は県知事により定められた領域における事務・権限を行使する。県知事が公務上の義務を遂行できない場合、県知事の全ての事務と権限を代理する。
第7条 県知事は書面により、特定の問題の処理に関して、規定の領域、特に行政決定をなす権限に関して、県の公務員に対して知事の名において権限を委任することができる。
第8条 県知事は自らの名において、自らの権限に属する特定の事項に関して、行政決定をなす権限を含む権限を、第」段階の機関である県内のグミナ、ないし県内で機能する管理機能を持つ国家の法人機関その他の国家機関に対して、これを委任することができる。
<2> 特別な場合において県知事は、行政決定をなす権限を除いた権限を、他の適切な機関に委任することができる。
<3> 第1項に規定する委任については、県の官報により公表する。
第9条 本法において以下の語句は、次のように規定する。
1) 大臣一国家行政の中央機関として解釈する。
2) 特殊行政機関一直接担当の大臣に従属する国家行政機関の地方組織、すなわち国家行政の事務を領域内で実行する管理機能を持つ国家の法人機関、ないしその支局として解釈する。
3) 国家行政の地方機関一中央行政の一般機関、ないし特殊機関として解釈する。
第2章 政府の代理としての県知事
第10条 県知事は政府の代理として、
1) 県の領域内における中央行政の各組織の活動を、政府の政策に適合するように調整する活動を行う。
2) 法律、もしくは国家行政の最高機関ないし中央行政機関の指示、決定、あるいは行政命令に適合するように、県の領域内における中央行政の事務の遂行の管理を組織する。
3) 県の領域内において公共秩序の維持に関する活動を行う組織の間の協力を確保し、自然災害を防止し、災害が生じた場合の処理を行う。
4) 閣議に参加し、県に関わる国家の企画に関する文書を提出することができる。
5) 国家の行事として外国の代表による県への公式訪問が行われる際に、政府を代表する。
<2> 県知事は政府の代理として、内閣により委任された事務を実施する。
第11条 県知事は、県の領域内で活動する特殊行政機関からの情報や説明を求めることができる。
<2> その延期が公共の利益に対して脅威となるような特別な理由のある場合、県知事ないし知事から権限の委任を受けた県の公務員は、個人として前項に規定する機関が担当する業務に関与することができる。
第12条 県知事は、その相互の協力及び中央行政の遂行の目的のために、県内における中央機関の地方組織の定例的な会議を招集する。
第13条 県の領域の内部で活動する国家行政の特殊機関は、中央行政の実施において重要な意味を持っ場合、一般的性格を持っ法的活動ないしその他の活動を企画する際に、県知事と調整を行わなければならない。
第14条 第2項の条件の下で、県知事は特別な理由があり、かつ定めのあるときに、行政権を行使するあらゆる機関の活動を猶予することができる。ただし、第7条の規定を適用してはならない。
<2> 金銭的義務を伴う行政機関の事務の県知事による猶予は、1ヵ月を越えてはならない。
<3> 前項に規定する事務の遂行の猶予に関して、県知事は猶予の理由とともに早急に蔵相に報告を行わなければならない。
第15条 県知事と国家行政の特殊機関の見解が一致しない場合、首相が係争中の事項を解決する。