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第7章活性化方策推進の考え方

1活性化方策推進の基本姿勢

 前章までの玄海諸島の特性や賦存資源、産業活性化方策の検討にもとづき、次のような基本姿勢で活性化方策を推進することが肝要である。
 

(1)玄海諸島を“環東シナ海国際クロス・コリドール(仮称)”上の島興と位置づけ、国民・国家的な役割を担う

1)玄海諸島を、九州北西部の島づたいによる朝鮮半島方面との国際連携軸及び対馬海流(青潮海道)による江南・南洋方面との国際連携軸とのクロス・コリドール(回廊の結節点)に位置する島喚群と位置づける。
2)1)を踏まえ、わが国の文明・文化伝来のクロス・コリドール上に位置する島喚群の特性をいかして、主に海域の資源管理、水産物供給、観光・交流分野での国民・国家的な役割を担う。

(2)対岸・東松浦半島、唐津都市圏、福岡都市圏との連携・交流を強化する

1)各島の対岸地域、東松浦半島との一体的連携及び広域生活圏中心都市・唐津市との生活・就業機能上の連携を強化する。
2)主に福岡都市圏、北九州都市圏を至近の産業市場としたアクセスの強化、その一環としての本土・東松浦半島の魅力強化要因としての玄海諸島を訴求する。

(3)「7島はひとつかつひとつずつ」の視点から振興策を展開する…・連蠣と個性化…・

1)玄海7島の“ひとつ(連携)”と“ひとつずつ(個性化)”の視点に立った相補・相乗的な連携・交流による島おこしを展開する。
2)7島の連携を促進する柔軟な交流企画の組織体制づくりを行う。
3)7島の共通ブランド化と固有ブランド化をミックスした複合産業おこしを推進する。
 

(4)小さな島螂群に凝縮された国際性豊かな海の歴史を饒承し、固有の生活文化を育成・発信する

1)地域資源の発見的見直し一広範で多彩なコンセプト形成による商品化・情報化一を進める。
2)国際的な文化回廊にある玄海諸島の海の交流史や島の歴史・生活文化の小さな痕跡を、各種の縁を介して世界につなげてゆく。
 

 

 

 

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