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(カ)島おこしの動向と住民二一ズ

 平成7年11月17目に町支援の松島「島おこし」事業(実行委員会)の一環として「島おこしシンポジウム」が開催された。テーマは「小さな島の島おこし」で、“島博士”といわれる本木修次氏の講演、パネルディスカッションが行われた。
 ただし、現在は島おこし活動は特に展開されていない。また、トイレの水洗化に象徴される生活環境基盤整備の二一ズが大きい。
 

(キ)地域振興の課題

○Uターンによる人口増加で、当面は生活環境整備が必要であり、特に、し尿、ゴミ処理システムの整備対策とそのための水源確保対策が必要である。
○産業面では、水産資源の減少対策(築磯、人工漁礁などの実施とウニ、アワビ、サザエなど機根資源はじめタイ、ヒラメなどの稚魚貝の放流などの推進)。
 

馬渡島(まだらしま)

(ア)位置・航路


 本土・波戸岬から北西8kmにある周囲12.5h、面積4.13km2で、東西5?、南北4kmで玄海諸島中最大の面積を有する(外海・本土近接型離島)。
 航路は本土・呼子町から20.5h、時間にして30分。客船は郵正丸44.73t(〈有〉郵正丸)で、1目3便就航している。
 

(イ)沿革・歴史

 島の歴史は古く、石斧、弥生式土器も出土している。
 古来、朝鮮半島との中間にある避難島、休憩の島として知られていた痕跡がある。かつて神功皇后が新羅遠征の途中島での休養を楽しみ、松浦の港を出た遣唐使、遣随使なども立ち寄っている、下って、元憲のおりは対馬、壱岐についで元軍の強奪に会い、秀吉の朝鮮出兵の前線基地の一つとなるなど朝鮮半島、大陸との交渉に必ず浮かんでくる歴史性、国際性豊かな島である。
 島名の起源は定かではないが、この島に初めて中国から馬が渡ってきたとする伝承に由来し「馬渡る島」という説、白川上皇院政の頃、延暦寺の僧兵数千人みなもとのよしとし竈が上皇に強訴しようとするのを止めた当時の守護職・源義俊と僧兵との間

 

 

 

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