(ウ)自然・土地
最高138mの山塊を有する「ひょうたん」型の丘陵状の島で、東西方向に100〜150mの高台をもつ。全島玄武岩におおわれ、島の沿岸は全面厳しい海喰崖で、可住地面積は極めて少ない。
植生は照葉樹が中心である。
(工)人口・産業・島内交通・生活環境
平成7年国勢調査で人口64人、平成8年5月1日現在では登録人口は70人と増加傾向にある。また、老年人口比率は18.8%、年少人口比率は20.3%となっている(平成7年国勢調査)。人口の増加は、若い2世帯のUターンによるもので、平成8年4月から10年ぶりに学校が開校した。
産業は水産業だけで、生産額は1,400万円(平成5年)、イカ、タイ、ブリなどの一本釣りが中心であるが、その他採介・採藻及ぴ遊魚船の瀬渡しを行っている。
町道は松島線(幅員3m)の一路線のみで、島を南北に縦断しており、一部改良・舗装済みである。
簡易水道、教育施設は整備済み、ごみ・し尿は自家処理で、医療施設は簡易診療所があり、週一回巡回診療を行っている。
島民は全員顔見知りで、かつカトリック信者ということもあってコミュニティ活動は活発である。
生活上の問題はあまりないが、強いていえぱUターンで来住した若いお嫁さん(福岡出身の人が多い)からトイレの水洗化の希望がでている。
(オ)特産・観光・交流
島独自の特産品はない。土産品は新鮮な魚介類が中心である。
観光対象は海と自然とカトリック教会が中心で、小規模の島でもあるため、いわゆる商業化した一過性の客を対象とした観光ではなく、交流型になじみやすい島である。
観光施設はないが、民宿経営の動きはある。
観光客入込数は約0.1万人(平成5年)夏のみで、主体は釣り客と思われるが、近年、佐賀、唐津方面から子供会や学校の臨海キャンプ場も来島している。島民には、一般観光客はゴミを落としてゆくだけなので歓迎しない意向もある。
ルーツ・黒島(長崎県平戸市)や他地域などとの交流活動は、現在は行われていない。
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