徒の育成に力が入っていることなどがあげられる。
(オ)特産・観光・交流
特産品は、椿油、アジの干物、みりん干し、イカの一夜干しが中心であるが、概して特産品として確立されていない。現在、桃山天下市での委託販売、口コミルートや夏場に観光客を相手に港で売る程度である。
観光対象は、加唐灯台、椿園、カリオ岬の夕陽(以上大泊地区)、祇園祭と海上パレード、おひや浦(以上知唐地区)などがあるが、椿の群落や椿園はカリオ岬近辺に多く、交通手段がないため利用がいま一つ低調である。加えて、加唐港近辺に椿はみられないので観光客には“椿の島”の印象が薄く、まだ“椿の島”としてのイメージの定着は弱い。概して観光の振興はこれからである。観光施設は旅館が1軒あるが、港周辺に飲食・土産品店や観光案内所はない。観光客入込数は約0.6万人(平成5年)で、春、夏が多く、釣り客、活魚料理客が中心である。宿泊は年間500人程度と少ない。
交流は本土山村と交換留学を行っている。また、島の子供がFM佐賀で番組きはらけいごをもつ音楽家・木原慶吾氏にリクエストを送ったのが縁で交流が実現し、木原慶吾&スピリッツによる島始まって以来のコンサートが平成8年1月28日に実現し、180人が演奏を楽しんだ経緯がある。同氏は世界炎博(平成8年7〜10月開催)のサポートソング「燃えて未来へ」や「バルーンの歌」などで著名である。
※椿油は自家製ではなく、実を出荷して油化した油を引き取る方式で一軒が商品化している。
(カ)島おこしの動向と住民二一ズ
平成7年度に町が音頭を取って加唐島「島おこし」事業“島の休日”(事業費300万円、県1/2助成、7月27目)が開催された。イベントを主体とした事業で、島民を軸に島おこし実行委員会(役員14名)が組織化され、ゲートボール大会、ウォークラリー・島一周歩け歩け運動、交流会、魚のつかみ取り、舞踊・のど自慢大会などが実施されたが、現在はその組織は解散している。
以後、地域ぐるみの島おこし活動は活剃こはみられないが、青年団(実質的に漁協青年部活動)が昭和48年から61年まで機関誌を発行し、本土有志を含め広俺な支持をとりつけていた時期がある。以後、青年の減少で発行は停止されたが、その流れを組む形で「椿の会」が学校の教諭を含めて15〜16人で発足し、今日に至っている、この会は、島の活性化や女性、子供、一般島民の情報交換を狙いとして発足しており、草の根運動的に持続している。地味だが環境美化運動を軸に活動を展開し、手づくりの会報を発行し続けている。今後の加唐島
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