4.2.6 電動機の制御
-1.始動器
始動器は一般に鋼製のデッドフロント防滴形とする。
重要楠機用電動機の始動器は、原則として主配電盤から単独に給電する。しかし、個々の電動機の配置、電路の関係などから経済的に艤装を行うため、数台の始動器を集合させる場合がある。
集合始動器盤は、盤内での各始動器は独立させ、一つの始動器の事故が隣接の始動器へ波及しないよう、その間に鋼板の仕切りを入れる必要がある。ただし、冷凍機用圧縮機及びその冷却水用電動機のように、互いに密接な関係があり、一方の電動機の事故により、そのユニットの機能が停止するようなものはこの限りでない。
始動器には一般に断路器、電磁接触器、過電流継電器、発停押ボタンスイッチ、電源表示灯、運転表示灯、電流計などが装備される。
電流計は大形電動機、重要補機用電動機、始動時間の長い電動機などに限って装備されるのが普通である。
バイメタル式熱動形過電流継電器は、周囲温度の変化を補正できる構造のものを使用し2相にのみ装備する場合が多い。
盤に使用されるMCBは、電源母線を生かしたまま取替えができるようなプラグイン式などとすべきである。また、取付器具は全て表面から保守点検が行えることが望ましい。
始動器の前面扉を開くと始動器内の電磁接触器が断となり電動機が停止するドアインターロックを装備する場合があるが、電動機が運転中でも始動器の内部の点検ができるようにドアインターロックは設けないのが一般的である。
-2.自動制御、遠隔制御
始動器が電動機から離れた場所に装備される場合や、別の場所で発停したい場合などでは、一般に停止位置でロック可能な遠隔発停押ボタンスイッチを別に装備する。離れた場所で発停させるため押ボタンスイッチには運転表示灯を装備する方が望ましい。
機関区域無人化船などで、予備ポンプを装備している場合などで