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ばならない。そのため両者は同じ形式の過電流継電器を使用するのが望ましい。

 一般に優先遮断用過電流継電器の動作電流の設定は、発電機定格電流の95〜110%、動作時限は5〜15秒とされている。

(3.1.2.-2.(1)を参照)。

-5.発電機の保護

発電機及びその回路は、一般に気中遮断器(ACB)によって保証しなければならない。ただし、発電機容量が50kW未満であって、並行運転を行わない場合は、ACBの代りにMCB又はヒューズ付スイッチを使ってもよい。ACBは少なくとも長限時過電流保護と瞬時過電流保誼の特性を備え、また、必要に応じて短限時過電流保護の特性も備える。

長限時過貫流保護は、発電機の過負荷状態での過度の温度上昇を防止し、引外し装置のピックアップ値は、普通、発電機定格電流の110〜115[%]とし、動作時限はピックアップ値の120[%]で20秒を標準とする。

短限時過電流保護は、発電機盤母線の短絡で急速に引外し動作をし、引外し装置のピックアップ値を発電機の持続短絡電流の約80[%]とする。遅延時間は、ピックアップ値を超えるすべての事故電流に対して負荷側遮断器などの遅延時間と遮断時間の和よりも長くする。

瞬時過電流保護は、通常2台以上の発電機が並行運転されているとき、発電機用遮断器により事故発電機を切離すもので、ピックアップ値は発電機の短絡電流の約120〔%]とする。

上記のほか並行運転中の発電機の原動機が出力を失ったとき、原動機の損傷と発電機の電動機化を防止するため、次の保護装置を必要とする。

(1)逆電力保護(交流発電機の場合)

タービン発電機では発電機定格出力の2〜6%に等しい逆電力で約10秒、ディーゼル発電機では発電機定格出力の6〜15

 

 

 

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