(3)回転数変換装置を用いた主機駆動発電機
この方式は、図2.17のように電磁カップリングなどの回転数変換装置を用いた方式であるが、例えば電磁カップリングの場合、主軸の回転数の変動に応じ電磁カップリングの励磁電流を変えることによって、カップリングのすべり量(結合度)を変えて主機駆動発電機の回転数、及び出力周波数を一定に保つものである。
この方式は、主軸の回転数が低下した時にすべりを小さくして(結合度を強めて)主機駆動発電機の出力周波数を一定に保つために、主軸の回転数が定格回転数付近にあるときには大きなすべり量としておかなければならない。このため、通常の運転時において比較的大きな電力損失を伴うことになるのが欠点であるが、前述の2方式に比べ構造も簡単であり、設備費も少なくて済むのが特徴といえる。その他の回転数変換装置としては、流体継手方式、遊星歯車方式、油圧方式などいろいろな方式がある。
以上に述べた定周波装置を装備した主機駆動発電機システムは、設備費も高くつき、機関室内にかなりの装備スペースを占めるなどの欠点はあるが、反面、主軸回転数の変動にかかわりなく使用することができ、他のディーゼル発電機等との並行運転も容易に行うことができるので、通常航海中のみな