らず、荒天航海時、出入港時、減速運転時などにも使用できる利点がある。
2.4 変圧器
変圧器は、船の動揺、傾斜及び火災の危険を考慮して油入変圧器の使用は避け、乾式変圧器の使用が望ましい。特に居住場所に設ける変圧器は、乾式のものでなければならない(船舶設備規程第205条)。変圧器は、故障時に給量を持続させるために、予備の変圧器を装備する必要がある。
予備の変圧器については、船舶設備規程(第205条の2)及びNK鋼船規則(H編3.2.2)にて、変圧器が船舶の正常な稼働状態及び居住状態を維持するために必要な電気設備に供給する場合に要求される。ただし、NK鋼船規則にあっては一次側、二次側共それぞれ△(デルタ)結線により構成された単相変圧器であって、いずれかの1台が使用できなくなってもV結線変圧器として必要な電力を供給できるものであれば、予備変圧器を設けず1組の変圧器とすることもできる。
NK鋼船規則における変圧器の構成は図2.18のとおりである。