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また、メンバーは航空、自動車、情報機器、機械等の製造業、ソフトウェアハウス、研究機関等より約40社が参加している。

CIMOSAの目的は、変化の早い市場に効率良く、高い品質で、いち早く客先の要求に応じるための企業統合モデルを確立することである。

CIMOSAではこの統合を次の3段階で達成する。。

1)Physical System Integration:CAD,CAM等の製造業の構成要素間の情報交換の実現等による、製造の自動化とデータ処理の結合

2)Application Integration:アプリケーション間の相互運用性や社内外のコミュニケーションの促進による、データ処理レベルでのアプリケーションの制御、統合

3)Business Integration:ビジネスプロセスの管理、制御、監視の統合による意思決定支援やオペレーション支援

以上の実現のために、CIMOSAはモデリング言語、モデルのフレームワーク、モデルのエンジニアリング等に運用可能な情報技術、企業統合への移行支援を提供する。

また、実証のアプローチとしては、自動車のギアボックスの製造への適用がある。

1.2 情報化のための方法

1.2.1 情報化の推進と標準

製造業のめざす高度情報化とは、顧客や市場二一ズに対応できる製品を効率的に市場に供給するための仕組みをつくるインフラとしての役割を持つと位置づけた。

さらに高度情報化のめざすところは、−企業内にとどまらず、複数の企業連携によるフレキシブルな生産形態へと必然的に発展していくと予想される、その前提として、現状の企業がなすべきことは、CAD化やCIM化と言った、部分的な情報化から欠落していた製品のライフサイクルに関わる全ての情報が扱える、情報のデータベース化と一元的管理を行う仕組みの構築が必要となる。そのためのシステム構築の要素は、以下の通りである。(図1.2.1 情報共有の基本要素とEDI)

(1)情報の入力と交換のための標準

情報入力・情報交換のための標準規格を作成し推進することを情報の標準化という、標準とは、仕様の作成過程が公開され、だれもが入手可能であることなどが基本的な条件としてあげられる。

情報化に際して重要なことは、システム構築が容易であること、また外部との情報交換が容易であること、さらに世の中の発展に対してシステムが追従できる事などがあげられる。

どの様な標準を採用するかは、適用対象や環境によって異なるが、これまでに多く使われ、普及してきた各種の標準や規格から、状況にあった仕組みを採用することで、さらに標準化が進む。

 

 

 

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