に限定されている。加盟団体は米国、英国、日本をはじめ20カ国を上回る組織・団体が加盟している。CALS
Internationalの目的は、次の通りである。(参照文献[3])
・国際的な課題を解決するためのプログラムを設定し、CALSが国際的に動作可能であることを証明することを補佐する。
・CALSを実装するための標準が国際的なものであることを保証する。
・(CALS領域においては)不公正な貿易障壁を排除し、また、CALS実現の検討に世界が注視するよう働きかける。
・(現在)CALS活動に参画していない国に対する教育を助ける。
これらの目的達成のためには、新たな標準を設定するのではなく、既存の標準や技術等を有効に使い、問題や課題の解決の促進をはかることとしている。
1.1.3.2 NCALS
NCALSは、通産省の主導で、1995年から約70社の企業が参加してスタートした。日本におけるCALSの概念を実証するモデルを作るプロジェクトとデータ交換のための標準化を進めるプロジェクトがある。予算は1998年3月までの3年間で総額約318億円。発電プラントのポンプシステム等の業種別の実験によって、CALSネットワークが開発期間やコストの短縮、維持コストの削減に劇的な効果を発揮することを確認する。平成8年度NCALSの主テーマは、以下の通り。
−電力向けパイロットモデルによる試験研究事業
−自動車産業分野における試験研究事業
−鉄鋼設備分野における試験研究事業
−鉄鋼EC分野における試験研究事業
−電子機器・部品分野における試験研究事業
−ソフトウエア産業分野における試験研究事業
−プラント産業分野における試験研究事業
−航空機産業分野における試験研究事業
−造船産業分野における試験研究事業
−建設産業分野における試験研究事業
例えば電力向けパイロットモデルによる試験研究事業では、ポンプシステムの、保守計画の立案、定期点検/予防保全等の保守業務、設備変更に伴う調達と工事、事故時の復旧作業等が研究の対象となっている。また、具体的な活動としては、既存文書データのSGMLへの変換、既存技術データのSTEPへの変換、すべての製品データの統合管理のためのCITISのプロトタイプ開発等を進めている。
さらに、通産省では、中国、インドネシア、シンガポール、マレーシア、フィリピンの五ヵ国と共同で、自動車、電機、繊維のCALSパイロットシステムを構築する生産系未来型
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