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また、第9次整備計画における重点施策の基調をなすものは、既存の漁港施設について今後いかに高付加価値化を図るかという点にあり、従来の単なる漁港施設整備等の観点から脱却してきていることが分かる。北海道開発局等のヒアリングからも、インフラとしての漁港機能は既に整いつつあるとの見解が持たれている。従って、今後の漁港整備における工事は、新設よりも既存施設の維持補修ないし高付加価値化等の需要に即したものに転化していくことが推察できる。しかし、工事内容としては、急激な難工事化等の質的な変化は見込まれず、作業船の需要等に与える影響は少ないと考えられる。

<<北海道の第9次漁港整備計画における基本目標と重点施設>>
基本目標 重点施設 整備代表漁港
本道周辺水域の高度利用 養殖作業用地・係留施設等の整備 鹿部漁港
消費者ニーズに合致した水産物の安定供給 養殖施設用地 札前漁港
ふれあい漁港空間の創出 ふれあい漁港漁村整備

フィッシャリーナ整備

千代の浦漁港

余市河口漁港

快適で活力ある漁港漁村の形成 漁港漁村総合整備

生活環境の整備(漁業集落環境整備

快適な就労環境の整備(漁港環境整備)

太田地区(大成町)

青苗地区(奥尻町)

余市地区(余市町)

美しい海辺環境の保全と創造 景観、環境保全に配慮した施設

景観配慮型

海水交流

自然環境の配慮

尾礼部漁港

呼人漁港

礼文漁港

資料:北海道水産部漁港課

(注):北海道水産部漁港課よりの資料に基づき、第1種、第2週漁港の事例として掲載

 

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