1−1−3 沿岸漁場整備開発事業の状況と展望
【1】沿岸漁場整備開発事業の推移
沿岸漁場整備開発事業は、昭和51年より実施されている比較的新しい国の長期計画事業であり、3次にわたる計画の中で、魚礁の設置、増養殖場の造成などの事業を展開しているが、現在は平成6年度を初年度とする第4次計画が実施されている。事業費規模は拡大傾向が続いており、北海道の事業費は対全国シェアで25%〜30%弱を維持し、重点的な配分がなされていることがうかがえる。
沿岸漁場整備開発事業費推移(対全国シェア)
|
第1次整備計画 昭和51〜昭和56 |
第2次整備計画 昭和57〜昭和62 |
第3次整備計画 昭和63〜平成5 |
第4次整備計画 平成6〜平成11 |
全国実業費 |
1,511 |
2,290 |
3,200 |
4,200 |
北海道事業費 |
376 |
596 |
839 |
1,225 |
(シェア) |
24.9% |
26.0% |
26.2% |
29.2% |
資料:北海道水産部「北海道における沿岸漁場整備開発事業の概要」 (注):第3次整備計画までは実績ベース、第4次整備計画は計画ベース
|
整備計画における道内の事業種類別事業費規模をみると、魚礁の設置と増養殖場の造成がそのほとんどを占めていることが分かる。また、近年では人工湧昇流漁場造成事業(海底の基礎生産力の増大を図るため、湧昇流構造物の設置により底層の栄養塩を表層まで上昇させ適切な漁場管理と相まって生産量の増大を図る)も含めた増養殖場造成事業のウェイトが高くなってきていることが分かる。
事業種類別事業費内訳
事業種類 |
第1次整備計画 (昭和51〜昭和56) |
第2次整備計画 (昭和57〜昭和62) |
第3次整備計画 (昭和63〜平成5) |
第4次整備計画 (平成6〜平成11) |
実績 |
実績 |
実績 |
道構想 |
箇所数 |
事業費 |
箇所数 |
事業費 |
箇所数 |
事業費 |
箇所数 |
事業費 |
(箇所) |
(百万円) |
(箇所) |
(百万円) |
(箇所) |
(百万円) |
(箇所) |
(百万円) |
魚礁設置 |
459 |
19,787 |
528 |
24,927 |
480 |
36,573 |
362 |
40,854 |
増養殖場造成 |
46 |
16,482 |
96 |
26,710 |
140 |
40,518 |
208 |
76,192 |
海域開発基幹事業 |
|
|
3 |
3,728 |
3 |
3,687 |
|
|
沿岸漁場保全事業 |
|
|
7 |
591 |
8 |
1,741 |
15 |
3,619 |
漁場環境維持保全 |
5 |
699 |
|
|
|
|
|
|
適性利用推進事業 |
|
|
|
|
10 |
1,037 |
6 |
1,123 |
合計 |
210 |
39,968 |
634 |
58,957 |
643 |
83,546 |
591 |
121,787 |
(調査) |
49 |
679 |
36 |
682 |
42 |
358 |
58 |
671 |
(総計) |
559 |
37,647 |
670 |
59,639 |
685 |
83,904 |
649 |
122,458 |
資料:北海道水産部「北海道における沿岸漁場整備開発事業の概略」 |
前ページ 目次へ 次ページ
|
|