(2)角変形防止のための拘束
突合わせ継手では、溶接により角変形が発生する。(第5・31図)小型船の薄板構造では、特に著しい。骨材のない部分には、ストロングバックを1m内外のピッチで、45度に取付けて、角変形による歪の発生を防止する。(第5・33図)
(3)歪発生防止のための拘束
居住区等のような薄板構造では、溶接による収縮が激しく、歪が発生する。ストロング・バックを溶接線に直角につけ、収縮を拘束して。歪の発生を防止する。(第5.33図)
拘束が多いと、応力が残留し、小型船のような薄板構造では変形して歪となってあらわれる。できるだけ少ない拘束で、正しい取付け、溶接順序で施行するのが理想である。
5.4.4 開先
開先の良否は、その溶接結果に大きな影響を与える。溶接欠陥の原因の大半は開先形状の不良にある。正確な開先加工、適度な溶接量は、歪防止の基本的な手段でもある。開先加工に当っての、管理点は次の三つである。
(1)開先間隙の大小