表2−4に各群落タイプにおける1ha当りの実生個体密度を示した。全種込みにした実生密度を各群落型問で比較すると、エノキ−ジャノヒゲ型が最も高く35.5個体/100m2、続いてハンノキ−クサヨシ型25.2個体/100m2、クヌギ−ジャノヒゲ型14.9個体/100m2、ハンノキ−カナムグラ型0.9個体/100m2、ハンノキ−ヨシ型0.8個体/100m2となっていた。ハンノキタイプ林分のなかではハンノキ−クサヨシ型が他に比べて著しく高い個体数密度になっている。しかし他の2つのハンノキ−ヨシ、ハンノキ−カナムグラ型では実生の密度が非常に少なかった。エノキ−ジャノヒゲ型は株分に出現した実生の種数は7種と少ないが、1種当たりの個体密度が高いために全体的に高い値となっていることがわかる。これに対しハンノキ−クサヨシ型とクヌギ−ジャノヒゲ型は出現した種数が多いうえ、1種当たりの個体数密度も高いため、高い実生密度となっていた。しかしハンノキ−ヨシ型とハンノキ−カナムグラ型では出現種数が少ないうえに、1種当たりの個体密度も小さいため低い実生密度となった。