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(5)原因別
 排出源の判明しているものについては、原因別にみると第4図に示すとおり油による汚染では、故意によるものが多く133件、約33%、次いで燃料補給作業等におけるパルプ操作の誤り等、機器取扱い不注意(過失)によるもの124件、約31%、海難によるもの109件、約27%、タンク等の破損によるもの13件、約3%となっている。
 また、油以外による汚染では、故意によるものがほとんどで248件、約95%を占めている。
 故意によるものについては、外洋において船舶が、船底に溜ったビルジを油水分離器を通さずビルジポンプを使用して直接船外に排出していた事例等悪質なものも依然として後を絶たない状況にあり、一方、取扱不注意(過失)によるものは、油による汚染の約3割を占めている。このため海上保安庁は、6月5日の「環境の日」及び11月1日を初日とする一週間を「海洋環境保金推進週間」として、集中的な指導を展開するとともに、引続き「海上環境事犯全国一斉取締り」を実施するなど海洋環境の保全を図っているところである。
第4図 海洋汚染の原因別発生確認件数(排出源判明のものに限る。)(平成7年)

 

 

 

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