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私はこう考える【天皇制について】

 事業名 組織運営と事業開発に関する調査研究
 団体名 日本財団(The Nippon Foundation  


1990/11/12 毎日新聞夕刊
天皇陛下即位の礼 お言葉で「憲法を厳守」、首相発声で「万歳」三唱
◇158カ国、2機関の代表が参列
 天皇陛下の即位を正式に国内外に披露する「即位礼正殿の儀」は十二日午後、皇居の宮殿で国の行事として行われた。世界百五十八カ国と国連、欧州共同体(EC)の代表団、国内の各界代表ら約二千五百人の参列者を前に、陛下は「日本国憲法を遵守(じゅんしゅ)し、日本国及び日本国民統合の象徴としてのつとめを果たすことを誓う」と述べられた。これを受けて海部首相が「心からお慶び(よろこび)申し上げます」と祝辞を朗読。首相の発声で万歳を三唱し、儀式を締めくくった。象徴天皇制を定めた現行憲法下では初の即位式だが、式次第や衣装、祭具類などは明治憲法下で神事を重視して営まれた大正、昭和の先例にならう儀式となった。同日夕には天皇、皇后両陛下が皇居から赤坂御所までをオープンカーでパレードされるほか、皇居内で祝宴が開かれる。(3面、社会面に関連記事、12面にグラフ)
 正殿の儀が始まる午後一時前、主舞台となった宮殿松の間には、腰に剣を付けた束帯姿の男子皇族、十二単(ひとえ)を着た女子皇族、燕尾(えんび)服の海部首相、桜内衆院、土屋参院両議長、草場最高裁長官の三権の長四人が入室。また、中庭をはさんで松の間を望む長和殿、豊明殿などに内外の参列者が着席、儀式を見守った。
 中庭には、古式にならって各種の幟(のぼり)が立てられ、古装束を着た宮内庁と総理府の職員が剣、楯(たて)、桙(ほこ)、雅楽器などの装飾品を携えて並び、平安絵巻さながらの光景を描き出した。
 午後一時。黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)と呼ばれる天皇専用の束帯に身を包んだ陛下が回廊の陰から姿を現された。前後に剣と璽(じ・まが玉のこと)の「神器」、天皇の印の御璽(ぎょじ)、国の印の国璽(こくじ)などをささげ持った侍従十人を従え、ゆっくりと正殿正面の廊下を進まれた。
 松の間中央に置かれた高御座(たかみくら)の前を回り、後方の階段から高御座に入ると、いったん姿を隠された。次いで、十二単姿の皇后さまが女官らとともに松の間入りし、高御座の左わきの御帳台(みちょうだい)に陛下と同様、後方から昇られた。
 間を置いて、侍従二人が閉ざされていた高御座前面のとばりを左右から開き、陛下が改めて姿を現されると、参列者が起立して敬礼。続いて海部首相が高御座前に進み出たところで、陛下がお言葉を述べられた。
 これに応える形で、首相が「寿詞(よごと)」と呼ばれる祝辞を読み上げた。次いで、首相は二、三歩後退してから「ご即位を祝して、天皇陛下万歳」と発声。参列者たちも唱和して万歳を三唱した。外国人参列者には開式前に「敬礼と万歳への唱和は必要ない」旨が英語で場内放送されていたため、静かに見守った。
 この日は正殿の儀に先立って午前九時から皇居内の宮中三殿で「即位礼当日賢所大前の儀」が行われた。天皇陛下が皇祖神・天照大神に即位礼を行うことを報告する神事。戦前は国家行事として大がかりに催された。
 今回は政教分離原則との兼ね合いから皇室行事として行われたものの、三権の長も参列。陛下は正殿の儀で着用した黄櫨染御袍よりさらに格式の高い純白の束帯を身につけて臨まれた。
 今回の即位の礼については、全体的には復古調の色濃いものとなった。
◇皇太后さまは欠席
 皇族のうちご高齢の皇太后さま、持病のある桂宮さまと秩父宮妃勢津子さまの三人は正殿の儀を欠席された。
◇天皇陛下のお言葉◇
 さきに、日本国憲法及び皇室典範の定めるところによって皇位を継承しましたが、ここに即位礼正殿の儀を行い、即位を内外に宣明いたします。
 このときに当たり、改めて、御父昭和天皇の六十余年にわたる御在位の間、いかなるときも、国民と苦楽を共にされた御心(みこころ)を心として、常に国民の幸福を願いつつ、日本国憲法を遵守(じゅんしゅ)し、日本国及び日本国民統合の象徴としてのつとめを果たすことを誓い、国民の叡智(えいち)とたゆみない努力によって、我が国が一層の発展を遂げ、国際社会の友好と平和、人類の福祉と繁栄に寄与することを切に希望いたします。
◇海部首相の寿詞◇
 謹んで申し上げます。
 天皇陛下におかれましては、本日ここにめでたく即位礼正殿の儀を挙行され、即位を内外に宣明されました。一同こぞって心からお慶び(よろこび)申し上げます。
 ただいまは、天皇陛下から、いかなるときも国民と苦楽を共にされた昭和天皇の御心(みこころ)を心とされ、常に国民の幸福を願われつつ、日本国憲法を遵守(じゅんしゅ)し、象徴としての責務を果たされるとのお考えと、我が国が一層発展し、国際社会の友好と平和、人類の福祉と繁栄に寄与することを願われるお気持ちとを伺い(うかがい)、改めて感銘を覚え、敬愛の念を深くいたしました。
 私たち国民一同は、天皇陛下を日本国及び日本国民統合の象徴と仰ぎ、心を新たに、世界に開かれ、活力に満ち、文化の薫り豊かな日本の建設と、世界の平和、人類福祉の増進とを目指して、最善の努力を尽くすことをお誓い申し上げます。
 ここに、平成の代(よ)の平安と天皇陛下の弥栄(いやさか)をお祈り申し上げ、お祝いの言葉といたします。
◇衆院議長謹話◇
 天皇陛下には、きょうのよき日に即位の礼をあげさせられ、誠に慶賀にたえません。
 この度の御盛典に際し、私共は国の繁栄と世界の平和、国民福祉の増進のため一層の努力を尽くし平成の時代が輝かしいものとなるよう決意を新たにするものであります。
 陛下には、国事をはじめ、諸外国との親善、各般の行事また学術の研究にわたり御精励あそばされ、御多忙な日常をお過ごしになられることと思いますが、日本国及び日本国民統合の象徴として益々御健勝にあらせられますようお祈り申し上げます。
 ここに国民と共に、慶祝の誠を捧げるものであります。
◇参院議長謹話◇
 天皇陛下におかせられましては、本日即位の礼を挙行せられ、日本国および日本国民統合の象徴としての地位を内外に宣明せられました。誠に、国民ひとしく慶びにたえないところであります。
 このたびの御盛典は、世界の平和と我が国の進展に一層の輝きを添えるものと信じます。
 天皇陛下 皇后陛下の御健康と皇室のますますの御繁栄をお祈り申し上げます。
 
 
 
 
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