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b)最低水面モデル
 各測点において、K−GPS測位から得られた最低水面高の推定値とここで作成したモデルの楕円体高の比較を行った。
 各測点における往復のK−GPS測位による最低水面高推定値のモデルとの差の絶対値の平均は、K−GPS測位の魚島を基準とした場合は東向きで0.0135m西向きで0.0284m、今治を基準点とした場合は東向きで0.0013m、西向きで0.0019mと非常によく一致した。魚島、今治どちらの基準も東進の方が比較的ばらつきが少なく、西進時に東側でモデルの方が高く西側でモデルの方が低い異なった傾向を示している。
 
 東西方向測線について、魚島基準点、今治基準点、西条基準点、及びIT解析についてK−GPS測位から求めた往路と復路による最低水面高の推定値とモデルから求めた最低水面高を図61に示す。南北方向測線についても図61に示す。なお、IT解析は、この南北測線の時間帯は解が得られていない。
 以上から、K−GPS測位による最低水面高の推定とモデルについて、次のことがいえる。
東西方向測線、南北方向測線ともに、往路と復路の最低水面高の推定値は概ね一致している。しかし、魚島基準点によるK−GPS測位の結果を用いると往路の推定値は他と比較して高い値を示している。これは、K−GPS解析結果に、系統誤差があるためと見られる。
K−GPS測位から得られた最低水面高の推定値と最低水面モデルによる楕円体高は、概ね一致している。しかし、東西方向測線今治側の海域において、推定値とモデルの間に不一致が認められる。
 
最低水面高の比較(魚島基準)
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最低水面高の比較(今治基準)
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図61 最低水面の楕円体高の推定結果とモデルの比較(その1)
 
最低水面高の比較(西条基準)
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最低水面の比較(IT解析)
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図61 最低水面の楕円体高の推定結果とモデルの比較(その2)
 
最低水面の比較(魚島基準)
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最低水面高の比較(今治基準)
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最低水面の比較(西条基準)
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図61 最低水面の楕円体高の推定結果とモデルの比較(その3)







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