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3. 各造船所の概況
 本章では、クロアチアの主要造船所の現状(建造船種、設備等)、過去10年間の状況と変化について述べる。
 
 過去10年間におけるクロアチア造船業の際立った特徴は、競争力の低下につながるコスト上昇を抑えるために労働力の削減を行ったことである。1980年代のピーク時に約3万人であった労働者数は、1991年には2.1万人に、1996年には1.5万人に、1997年末には1.1万人へと低下してきた。
 
 2000年9月時点で、クロアチアの5大造船所の労働者数は8.5千人余りとなっている。注31 この24.7%にあたる2,100人は船舶建造に直接携わらない間接部門の人員となっており、建造能力に悪影響を及ぼすことなく更なる人員削減の可能性があることがわかる。
 
 最も多くの労働者を有するのは、Brodosplitであり、ディーゼルエンジン工場の従業員を除き約2,100人の労働者を有している。3 Majで約2,000人、Uljanikで約1,850人、Brodotrogirで1,000人余り、Kraljevicaで400人余りの従業員を有している。








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