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V 自己攪拌型油分散剤の船舶用散布装置の試作
V-1 試作
1 散布管(図V-1〜3写真V-1)
 前章で得られた散布装置の試作要件を取り入れ自己攪拌型油分散剤(S-7)用の散布装置I、II、III型を試作した。(下表)

項目 I型 II型 III型
全長(mm) 4045 4062 4000
散布管重量(kg) 5.05
(固定金具:2.1)
4.1 3.2
接続方法 ワンタッチカプラ式 フェルール式 ユニオン式
分割(3分割)
長さ(mm)
根元 中間 先端 根元 中間 先端 根元 中間 先端
1318 1550 1277 1505 1380 1337 1400 1300 1300
内径(mm) 19 19 20 20 20 20 20 20 20
材質 SUS
ノズル個数 3
ノズル間隔(mm) 1500
ノズル 均等扇形ノズル
標準使用圧力:0.3MPa
1/4MVEP4078S303(いけうち製)
噴射角(度) 40
2 ポンプユニット(重量:9.55kg)(写真V-2)
 散布装置I、II、III型ともにダイシン製エンジンポンプを使用。エンジンスロットルの開閉により吐出圧を調整する。(最大吐出圧:0.33MPa)
3 ホース(重量:3.1kg)
 吸入側:3m(レバーロックカプラ、ストレーナー付)
 吐出側:5m(レバーロックカプラ付)
V-2 試作機の性能試験(図V-4)
1 試験日
 平成13年10月11日、気温:22.5℃、水温:20℃
2 試験場所
 山口県下関市武久町2丁目18-14、株式会社カネヤス内施設
3 たわみ量測定試験と試験結果(図V-4)
(1)たわみ量測定試験
[1]散布管を組立て、定盤の上に置き、散布管の直線精度を測定する。
 (たわみ量基準値)
[2]散布管を片持ち状態で固定し、散布管のたわみ量(管内空時・水吐出時)を測定する。
(2)試験結果
 たわみ量測定試験の結果を表V-1及び図V-5に、また散布管の状態を写真V-4〜6に示す。
表V-1.たわみ量測定結果
計測内容 I型 II型 III型
たわみ量(基準値)
(mm)
+65 −14 +45
たわみ量(管内空時)
(mm)
−95 −110 −530
たわみ量(水吐出時)
(mm)
−45 −100 −555
※+・−は散布管の中心線を基準とし、+は天方向、−は地方向を表す。
※「たわみ量測定試験」では、ダイシン製エンジンポンプ使用した。
4 油分散剤散布装置(試作機)性能試験と試験結果
(1)油分散剤散布装置(試作機)性能試験
[1]室内において油分散剤散布装置を設置し、散布管を測定点より高さ2m及び3mの位置に水平に固定する。
[2]散布装置を駆動し、水を吐出させる。
[3]吐出圧を0.2、0.3、0.4MPaに設定し、全散布幅(W)を測定する。
[4]散布管の各ノズルの吐出量を測定する。
(2)試験結果
 油分散剤散布装置(試作機)性能試験の結果を表V-2及び図V-6〜11に示す。
表V-2.油処理剤散布装置(試作機)性能試験結果(水)
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(3)S-7使用試験
[1]室内において油分散剤散布装置(I型)を設置し、散布管を測定点より高さ2mの位置に水平に固定する。
[2]散布装置を駆動し、タイホーセルフミキシングS-7を吐出させる。
[3]吐出圧を0.2、0.3、0.4MPaに設定し、全散布幅(W)を測定する。
[4]散布管の各ノズルの吐出量を測定する。
※試作機性能試験では、SUS製カスケードポンプ((株)丸山製作所 型式: 20-RXAS・150TE)を使用し、リリーフバルブの開閉により吐出圧の調整を行なった。(写真V-3)
(4)S-7使用試験の結果を表V-3及び図V-12〜14に示す。
表V-3.S-7使用試験結果
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