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[69] 重合メッシュ法によるシェル・ソリッド混合解析 (第二報)
中住昭吾, 鈴木克幸, 藤井大地, 大坪英臣(東大)
 
 重合メッシュ有限要素法において, グローバルモデルにシェル要素(あるいは梁要素), ローカルモデルにソリッド要素(あるいは二次元四辺形要素)を用いて曲げ変形をともなう解析を行う場合, 面外せん断ひずみに関する成分の重合を行わない方が安定した解を得られることを示した。
 また, 凸状の突起物を有する構造物を解析する場合には, 突起物と等価な剛性を有する梁要素をグローバルモデルに付加しなければエネルギー的不整合を生ずることを示した。

梁要素を付加しない解析(Type A)と梁要素を付加する解析(Type B)
[70] SPR法に基づいたサブモデル解析手法に関する研究:大変形問題への適応(英文)
北村 充, 谷 海(広大)
 
 本論文はSPR法(Superconvergent Patch Recovery Method)により修正された有限要素解析の応力解を境界条件として与えるサブモデル解析手法を研究した。幾何学的非線形性を有する弾性問題を解析対象としている。サブモデル解析の境界条件としては, 幾何学的境界条件を与える方法と力学的境界条件を与える方法が考えられる。平面応力と平面ひずみ状態の大変形問題における数値解析を行い, SPR法により求められた応力分布に基づいた力学的境界条件を与えることにより, サブモデル解析の精度が向上することが示された。

大変形問題における変形前後のモデル

変位法と応力法によるサブモデル解析の誤差分布
[71] 緊張ストレス環境における海洋事故の状態遷移と安全性評価(その2)事故までの推移と安全対策
福地信義, 篠田岳思(九大)
小野隆弘(三菱重工), 田村由佳(九大)
 
 海上安全に係わる人間一機械系システムの設計のために, 衝突事故を対象として, 緊張ストレス環境下において事故に至る状態遷移の確率を時間ステップを考慮した有限マルコフ連鎖により推定した。また, これにより改善すべき事象と過誤対策を抽出し, 航海支援システムにおける過誤対策をとるべき時点と項目を抽出して, その効果を予測した。

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横切り船の状態遷移図と避航船の存在・累積確率
[72] コラボレイティブ・エンジニアリング実現のための設計プロセス情報の研究
武市祥司, 青山和浩, 野本敏治(東大)
澤田和弥(日立造船情報システム)
 
 複数の設計者のコラボレーション支援を実現するため, 設計プロセス情報を利用して, 作成される製品情報間の整合性を保証する枠組みを提案する。著者らの研究してきた造船の製品モデルと設計プロセス情報を用いて, 設計プロセスを統合する際にあらわれる製品情報間の矛盾の解消と競合の解消をはかることのできるコラボレイティブ設計支援システムのプロトタイプ・システムを構築した。

ダブル・ハル・タンカーの設計における設計プロセス情報の統合








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