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[61] 各種構造用材料のボイド発生・成長挙動に注目した延性き裂発生特性に関する考察
平松秀基(川重), 豊田政男(阪大)
 
 4種の構造用材料について, 円周切欠付き丸棒引張試験およびFEM解析により, 延性き裂発生プロセスならびに延性き裂発生限界に影響を及ぼす力学因子を検討した。その結果, 延性き裂発生限界歪に及ぼす応力三軸度の影響は, 破壊直前に生じる微小ボイドの発生・成長挙動が延性破壊プロセスを支配する材料の方が, 負荷の初期に生じる比較的大きなボイドの成長挙動が破壊プロセスを支配する材料に比べて, 大きいと推測できる。

各種構造用材料の延性き裂発生限界歪に及ぼす応力三軸度の影響
[62] 残留応力制御型TMCP鋼板の有効性検証(第2報)船体直線ブロック製作時の工作精度に及ぼすTMCP鋼板の残留応力の影響
谷 徳孝, 上田太次, 大江憲一(神鋼),
宮崎建雄, 中島義男(日造)
 
 船体直線ブロック組立におけるトランスパネル製作およびトランス引き込み工程を対象として, 熱弾塑性FEM解析および実船への本鋼板の適用により, 工作精度に及ぼす圧延残留応力の影響を検討した。その結果, スチフナ溶接後のトランスパネルの精度に及ぼす残留応力の影響は大きく, トランス引き込みにおいて, 従来のTMCP鋼板はトラブルが発生するのに対し, 残留応力制御型TMCP鋼板は, 問題なく引き込めることを実証した。

Insert time of transverse panel into skin panel
[63] 振動境界層における散逸エネルギーに関する研究−回転楕円体の無限流体中における低次モード解析解の導出−
林 茂弘, 守本賢一, 矢尾哲也(阪大)
 
 本研究では無限流体中での回転楕円体周りの振動境界層における散逸エネルギーを剛体振動モード及び2節振動モード時において解析的に求めた。得られた散逸エネルギーを運動エネルギーで除して無次元化し, それをグラフにまとめた。

[64] ISO新基準に対応した振動レベル最適化手法に関する研究−各種次数成分を含んだ複数気筒エンジンによる励振を考慮した解析−
林 茂弘, 榊田和宏, 矢尾哲也(阪大)
木村健太郎(JR西)
 
 ISO6954の改正に伴い, その主眼である複数加振成分に着目するため, 複数気筒エンジンを加振力に想定し, 新基準のオーバーオール値(RMS値)を満足するような最適化システムを構築した。特定次数成分の応答を低減させつつ, 新基準を制約関数として採用することにより, 振動応答のオーバーオール値も低減させることが可能な最適化システムを構成することができた。

Comparison of RMS value between original and optimized model








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