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[45] ウェアラブルシステムの造船作業計測への適用
大和裕幸, 小林郁太郎, 白山 晋, 増田 宏,
榎本昌一, 西田尚徳, 中村智和(東大)
 
 ウェアラブルシステムの具体的な応用例として造船作業計測への応用を検討した。アイトレーサーという部材切断機械を用いた場面を想定し, 音声入力・音声応答を用いた作業員による作業内容入力システムと, 磁気タグを用いた作業員の位置計測システムを作成した。作業員が身につけた計算機でセンサと音声の処理を行った。取得したデータに対し即時に現状の作業分析が行え, 造船における作業計測のプロトタイプシステムとして有効性を見いだすことができた。

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WPC装着図(左)   ハードウェア構成(右)
[46] 製品モデルを利用した船体検査支援システムに関する研究(第3報 検査の不確実性を考慮した船体検査支援システムの提案)
濱田邦裕, 藤本由紀夫, 新宅英司(広大)
 
 著者らは, 船舶の検査・保守活動を統合的に支援するシステムについて検討している。本報では, 検査で発見される損傷と実際の船体に生じている損傷との隔たりを検査の仕方によって管理・制御し, これによって検査コストと船舶の安全性とを両立した適切な検査が実現できると考えた。そして, この検討を支援するための情報システムの枠組について検討した。

[47] ペトリネットを利用した工場シミュレータの構築―第3報:定盤モデルを導入した工場シミュレーター
武市祥司, 青山和浩, 小林 真(東大)
牧原一昭(名村造船所)
 
 場所の制約を表現できるペトリネットを導入し, 組立工程や総組工程の定盤計画を支援することを目的とする。本報では定盤計画を支援するために, 場所の制約の導入により拡張された工場シミュレータ, シミュレーション結果を表示し計画変更を検討するための生産計画支援システム, 定盤繰りを行うブロック配置検討システムの3つのサブシステムを構築した。さらに, 簡単な実例を用いて, 工場シミュレータを用いた定盤計画の有効性を検証した。

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工場シミュレータを利用した定盤計画支援システム
[48] 多目的遺伝アルゴリズムによる船体ブロック建造工程の最適化に関する研究
荒井 誠(横国大), 長岡 知(国土交通省)
 
 船体建造に広く用いられているブロック工法では, ブロック建造スケジュールの適否が建造作業全体の効率を左右するためその適切な決定が非常に重要である。しかしながら, 実際にスケジュールを立てるにあたり最良のものを決定しようとしても, 可能性のある候補はほぼ無限にあり, 最適化は極めて難しい。本研究では多目的遺伝アルゴリズムを用いて建造スケジュール及び建造ラインを最適化することを試みた。その結果, 残業量と工程短縮量や作業者数と工期の間のトレードオフ関係, 最適な作業者配置等の有益な知見を得るとともに, この手法の有効性を確認した。

作業者数の総工期のトレードオフ関係








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