5.2 欧州における造船技術者紹介システム
造船業で実用化されている人材紹介システムとしては、欧州共同体(EU)のESPRITプロジェクトMARINFO内に“marEXPERT”と称する人材登録・紹介システムがある。これは、技術者が専門領域、連絡先等をmarEXPERTに登録しておき、活用したい企業が検索、アクセスする仕組である。
活用する側としては、EU諸国の主だった造船所が参加していて、対象となる人材は大学、研究所、そして興味深いことに造船所に勤務する技術者まで含まれている。しかし、人材は、造船・海運(海事)技術者に限定されている。
他方、対象となる技術分野は、求人側が人材を探しやすいように工夫されていて、かなり細かく分類されている。具体的には、
・ 船種/構造:船種、海洋機器タイプ、その他
・ 構造/機関/システム:構造や機器、荷役装置装置別
・ 工場管理:設計、加工・建造(切断、曲げ、溶接、位置決め等など)、操船、その他
・ 科学分野:振動、流力、確率・統計、環境等など
・ 技術:設計手順、製品データ等など
・ 船体運動:運動性能、振動等など
・ 材料:金属、木材、塗料
・ 生産設備:機器、センサ、ロボット、レーザ等など
本サービスでは、人材の就職斡旋だけではなく、問題が発生したときの短期応援や、ノウハウの提供(コンサルティング)まで含まれているようである。
図5.4〜5.6にそれぞれ人材登録、人材照会、人材検索結果画面を示す。
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図5.4 人材登録画面
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図5.5 人材検索画面
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図5.6 人材検索結果画面
