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3.4 標準作業書
 標準作業書とは、本来、作業手順を標準化することによって、無駄作業を取り除き、品質のバラツキをなくすことを主目的とするものである。これにより、
[1] 品質の安定
[2] 未熟練者の早期育成
[3] 作業工数の見積べースの提供
[4] 次の作業改善のための基礎資料の提供
の効果が期待できる。
 実際の標準作業書には、
[1] 詳細な作業手順
[2] 作業手順ごとの標準時間
[3] 使用する治工具、設備の規定
[4] 作業遂行にあたっての作業ポイント、勘所、注意事項
を記述する。
 したがって、作業環境、治工具・設備が異なると、自ずと標準作業書の内容も異なってくる。すなわち標準作業書は、基本的には造船所単位の、端的にいえば、その作業を指揮監督する者が設定するのが一般的なので、全国的に標準化するのはきわめて難しい。
 さらにいうならば、一般の中小造船所では、インダストリアル・エンジニアリング(IE)でいう動作分析とか時間研究などで詳細に人間の動作を分析する前に、作業監督者あるいはボーシン向けの作業手順を標準化するのが先決で、その方が当面の生産性向上に寄与するはずである。
 添付資料3に、標準作業手順書の書式、内容の例を示すので参考にされたい。








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