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(2) 第46回海洋環境保護委員会(MEPC46)(2001年4月23〜4月27日開催)

●MARPOL73/78条約附属書I第13G規則の改正(2002年9月1日発効予定)

(「エリカ号」事故を契機とした現存シングルハルタンカーのフェーズアウト(段階的削減:ダブルハル化)促進に関するMARPOL73/78条約附属書I第13G規則の改正)

 

1] 対象船舶のカテゴリー

・カテゴリー1 (pre・MARPOL船:EN船):原油、燃料油、重質ディーゼル油又は潤滑油を貨物として運搬する20,000DWT以上の油タンカー、又は、その他の油を運搬する30,000DWT以上の油タンカーであり、MARPOL条約附属書I第1規則(26)が適用されないタンカー

・カテゴリー2 (MARPOL船:NN船):原油、燃料油、重質ディーゼル油又は潤滑油を貨物として運搬する20,000DWT以上の油タンカー、又は、その他の油を運搬する30,000DWT以上の油タンカーであり、MARPOL条約附属書I第1規則(26)が適用されるタンカー

・カテゴリー3 (EN船、NN船問わず):5,000DWT以上、カテゴリー1及び2よりも小さい油タンカー

 

2] フェーズアウトスケジュール

各カテゴリーにおけるフェーズアウトのスケジュールは、カテゴリー1は2007年まで、カテゴリー2及び3は原則2015年中の各船舶の引き渡し日までにフェーズアウトされる。スケジュールの詳細は、下記の表に示す。

ただし、原則は下記の表のスケジュールに従うも、カテゴリー2又は3のタンカーにおいては、船側区画のみ、或いは、二重底区画のみを有する場合は船齢25年まで、現行13G規則における船齢25年以上のpre・MARPOLタンカーに課される分離バラストタンクの防護的配置又はハイドロバランスの要件を満たす場合は2017年又は船齢が25年に達する日のいずれか早い日まで主管庁は使用を認めることができる。

一方、上記の適用を受けるタンカーに対し、締約国は自国の港、沖合施設に入港することを拒否することができる。

また、カテゴリー1油タンカーは2005年、カテゴリー2油タンカーは2010年を超えて船舶を使用する場合には、CAS(Condition Assessment Scheme)という新たな検査スキムをフェーズアウトまでの毎回の定期検査及び中間検査時(ESP(検査強化プログラム)と同時)に行う。

 

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