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測深地点の確定は、ハイ-フィクスの名称で知られた、中波電信式航海装置を使って行った。電気式測深儀は、測量船の進路線に沿って自動的かつ連続的に水深を記録したが、測深索の間の部分は見過ごされていた。

NOAAが、1993年3月19日のこの問題についての書簡で:“1935年から1984年の各海洋図式便覧には、測量間隔について一般的な指示内容を規定し、更に、測量計画書には、通例として測深予定計画中のいろいろな地帯あるいは水深に対する測深索の最大問隔を規定するよう明記する。”と書いている。測深線の間隔の適格性は、その測深の目的、深度、海底起伏の状況、測量の規模そして海域の重要さによる。一般的にこの便覧には、20尋あるいはそれ以下の沿岸海域での200メートル等深線での間隔が示されている。船上にあって海洋研究者は、海底調査を完全にするために必要な重要海域での測深線間隔を変更できるのである。大洋調査課の監督官の承認なしには計画測深線間隔の増減は不可能である。

英版海図(BA)2456、2890両号は、NOAAの資料を基に縮尺10万分1で印刷されている。このBA版海図の水深は、NOAA版海図の小縮尺版からとったものである。QE2のBA版海図は、最新BAの水路通報に従って改補されてきた。しかし、同船のNOAA版海図は、合衆国版海図用の水路通報が入手できないため、改補されていなかった。QE2のナビゲーターと船長は、航海用には、通常、BA版海図を使い、縮尺が大きい(2万分の1、4万分の1それに8万分の1)NOAA版海図はそのときの海域に合わせて使用していたと証言している。

注31 合衆国水路誌、第2巻-大西洋岸ケープ・コッド至るサンディ・フック;1992年合衆国商務省、大洋及び気象局、沿岸及び地形調査部、大洋調査課刊行。第26版、第1章1頁及び14頁

注32 英版水路誌-合衆国東岸水路誌、版権クラウン・スティショナリー出版会社NP-68、第7版第1巻、1975年5月23日発行 付録 第10-1991号、1991年11月30日発行

 

 

 

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