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きちんと目標を設定して、共に確認をしながら、目標を達成しようとする心構えがあれば、その過程で相手が自分自身の抱えている本当の問題に気が付くことができます。自分で気付くことが、問題解決への早道になります。

 

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カウンセリング・マインドの最終目標は、問題解決の援助をすることです。どうしたら人の行動が変るのか考えるということは、相手の立場になってみてどのように援助するのがいいのかを考えることです。「君がいつまでたっても、そういう態度ならば、僕が困るのだよ。」「あなたがそうだと、お母さんは恥ずかしいわ。」というふうに説得しようとする人がいます。これでは本当は相手のためではなく、自分の保身のために行動を変えようとしていることになります。相手も反発を感じて、意地でも行動を変えようとしなくなるかもしれません。

相手の立場を尊重して、相手のために援助をするという心構えをもって人と接すれば、相手も安心して「この人は自分のことをこんなに大切に考えてくれるのだから、本気で自分の行動を変えてみたい」という気になるはずです。

ただし過度に「あなたのために」を押し付けることは、「援助の押売」になりかねませんので、注意が必要です。

 

(3) カウンセリング・マインドで重要なポイント

この3つの心構えをもって、リレーションを築いていれば、1対1での面談においても、日常の生活の中でもカウンセリング・マインドはどこででも活かすことができます。さらに実際のカウンセリング・マインドを展開していくうえでの重要なポイントを挙げるとすれば、次の8つにまとめることができます。

 

 

 

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