日本財団 図書館


(2) 日露治安当局間会合

本会合は、日露両国の治安機関及び外務省が参加して、平成9年1月からこれまで3回開催されており、実務者レベルにより薬物の不正取引、銃器密輸及び水産物の密輸問題について意見交換が行われている。

 

5. 中国公安部(Ministry of Public Security, People's Republic of China)

(1) 中国公安部との連絡窓口設定のための文書

平成11年12月、北京において開催された日中海上警備当局間協議(下記参照)の機会を利用し、中国公安部との連絡窓口設定のための文書について意見交換を実施した。この結果、内容的に双方の見解の隔たりは無く、長官レベルでの早期署名を目指すこととなった。これまで、外交ルート等を活用し積極的な交渉・調整等を行った結果、内容的にはほぼ合意がなされ、現在、署名の場所、時期等について最終調整段階にある。

本文書は、海上保安庁と中国公安部との連携・協力のための基礎となるものであり、この文書の署名後は、ますますの関係強化が期待される。

(2) 日中海上取締機関協議

平成9年10月、中国公安部辺防局副局長が来日し、海上保安庁警備救難部長との間で第1回目の「密航に関する日中海上取締機関協議」を開催した。本協議はこれまで4回開催され、海上保安庁と中国公安部との公式な協議の場として有効に活用されており、日常的な情報等の交換のための連絡窓口とともに、双方の機関の連携・協力関係の発展のためには必要不可欠な場であると言える。

(3) 日中治安当局間協議

平成10年11月、江中国国家主席来日の際、日中間で「21世紀に向けた協力」33項目について合意し、その中に「治安・警察交流」の項目が含まれている。平成11年7月、小渕首相訪中の際、朱中国総理との会談の中で、治安当局間の協議を早期開催することで合意し、これを受け、平成11年12月、第1回会合が北京で開催された。

同協議では、日中双方から治安・警察関係者が一堂に会し、密航・薬物・海賊問題等について意見交換が行われ、今後の情報交換及び技術・人事交流などで一層の協力関係強化に向けて努力することとなった。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION