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ii) 利用資格の申請

利用資格を得るためには利用希望者が申請を行う。申請に基づいてHTが審査を行い、ハンディキャップ・サービスの利用許可が出される。申し込み用紙にはどの程度の障害があるのか記載する。多くの場合は申請者の主治医が記入する。

上記の基準では、申請者のうちおよそ80%が利用適格として認められる。使用許可が出せない場合は、「通常のバスを利用できる」という判定になる。利用申請を却下された人のために苦情対応委員会(an independent board of appeal)が設置されている。HTは同委員会の最終決定に従わなければならない。申請者の不服申し立ては、委員会で指定されている医師が判定を行う(図4-4-2-6)。

 

図4-4-2-6 利用申請―承認の流れ

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iii) 有資格者数

現在の利用有資格者はHTの管轄範囲でおよそ16,000人に近づいている。2004年には20,000人になる見込みである。新規の登録者総数は毎年およそ4,000名だが、同時におよそ3,000名が死亡等により減少しているので、ほぼ1,000人ずつ利用者が増えている(図4-4-2-7)。利用者登録数は1992年からほぼ3倍化している。

 

図4-4-2-7 HTハンディキャップ・サービスの利用資格者数の推移

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出所) 資料D002

 

利用者の平均年齢は75.5で、もっとも分布が大きいのが80〜89歳である(ほぼ5,000人)。90歳以上も1,000人を超えている。現在の「障害者サービス(ハンディキャップ・サービス)」という名称は、このように多くの高齢者が利用している実態からいっても適切ではない。

 

 

 

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