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2] 退職時の勤続年数

直接処遇職員の退職時における平均勤続年数別の退職者数の比率は、「3年以上5年未満」が24.7%、「1年未満」が18.6%と退職者の67.0%が勤続5年未満で退職している。(第12図)

 

第12図 直接処遇職員の勤続年数別平均退職者数

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3] 退職時の年齢階層

退職時における年齢階層別の退職者の比率は、「20歳以上30歳未満」が54.8%と最も多く、「20歳未満」の0.6%と合わせると、退職者の55.4%が「30歳未満」である。また、「50歳以上」も17.6%いるのが注目される。(第13図)

 

第13図 直接処遇職員の年齢階層別平均退職者数

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1]から3]を通して、直接処遇職員の退職の状況をみると、「転職」、「結婚」、「出産」といった理由で退職する者が多いことは、退職時の勤続年数は短く、年齢も若いということからも頷けるが、一方で、「定年」による退職者が多いことについては、「50歳以上」の退職者の割合も比較的高いのに対して、勤続年数の長い者はそれほど多くないことから、俄かには断言できないが、福祉関係施設での直接処遇職員の定着性が低く、一施設に長期勤続する者が少ないのではないかと推測される。

 

3 介護保険導入前後での直接処遇職員の採用状況の変化

 

平成12年4月から介護保険制度が導入されたことに伴い、「特別養護老人ホーム」では利用者との関係が従来の「措置」から「契約」へと変わり施設を巡る環境は大きく様変わった。このことから、特に「特別養護老人ホーム」に限って介護保険導入前後での直接処遇職員の採用状況について聞いてみたところ、「増やした」と回答した施設は56施設で回答があった施設全体の48.7%で、ほぼ半数であり、「変わらない」の48施設(41.7%)を上回っている。また、「減らした」とする施設も11施設(9.6%)あったのは注目される。(第4表)

 

 

 

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