○国際航路網の拡充
・アジア域内航路のさらなる充実を図り、アジア各地から宮崎県下の港湾に直接輸入できる輸送ネットワークを構築する。また、直行航路の開設できない地域については、釜山・高雄・香港・神戸等とのフィーダー輸送を活用する。
○輸入貨物を中心とした物流拠点の整備
・港湾周辺に、輸入貨物のデバンニングから、保管、流通加工、ピッキング、出荷までの種々の物流業務を、24時間体制・低価格で、かつ可能な限り保税状態のまま行える物流拠点を整備する。
・その際、通関をはじめとする諸手続のEDI化と、在庫管理等の情報化を一体的に推進し、手続の迅速化・簡素化と物流サービスの高度化を同時に実現する。
3] 対象業種・品目
・海外から海上輸送を利用して輸入されるコンテナ貨物全般が対象となるが、特に、食料品、日用品、実用衣料、家電製品等の消費財が中心となる。中でも、ロットのまとまりやすい定番品、アジアでは最終の流通加工を行うことができない商品や、多頻度即時納入が要求されるため国内にある程度の在庫が必要な商品は、相対的に優位性が高い。
4] 物流システム構築の条件と実現可能性
・アジア域内を中心とした定期航路網の拡充
(細島港には韓国・台湾・香港航路が開設されているが、さらなる航路の拡充とともに、既存航路の維持を図ることも必要)
・港湾物流に関する他港と比較した優位性の創出
(24時間体制、各種料金の価格設定、各種規制の弾力的運用等による差別化が必要)
・物流拠点の整備
(港湾周辺地区において、保管・流通加工等が一貫して行える用地・施設が必要)
・広域道路ネットワークの整備
(県内各地に加え、港湾から南九州一円へのアクセス条件の向上が必要)
5] 物流システム構築により期待される効果
・宮崎県の地理的特性を活かした国際物流拠点を形成することにより、物流関連産業の振興が図られる。
・取扱貨物量の増加に対応して、国際航路網や各種物流サービスの充実が期待されることから、南九州の輸入業者や消費者にとって、アジアを中心とする海外の商品を調達しやすくなる。
・国際航路網の充実により、県内の輸出企業にとっても利便性向上が図られる。