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1. 福岡市における都心居住の課題と目的並びに進め方

本市における都心居住の主要課題は、現状においては人口の量的な側面というよりも、都心部からの人口流出の過程で人口構成のアンバランスを生じ、そのことによってコミユニティ機能の低下など地域活力が低下しつつあることにある。

従って、子育て世帯を中心とする居住誘導により、地域活動の紐帯となる層や人材を確保し、そのことによって、各世代が活発な交流によって支え合い、地域固有の歴史や文化を守り、自らのまちを創造していくなど、地域の再生に向けた自主的なまちづくりを、地域と行政の協働した取り組みによって推進していくことにある。

このようなことや現在の住宅市場の動向等から、都心居住の推進は次の3つの観点から取り組むことにする。

1]地域の自主的なまちづくり活動との連携や協働の観点。2](決定的な解答のない)都心居住施策の試行(実験)と実績づくりの観点。3]子育て世帯の居住誘導にあたっては、先ず民間住宅市場を活用・活性化する観点。

この観点から、(1)都心居住推進のリーディング地区として位置付けた博多部において、目標人口を定め、既存・新規施策を含めた実験を重点的に展開し、施策の効果や地域との協働のあり方などの実績づくりや検証を行いながらその振興を図る。

(2)博多部を除く都心部については、都心居住施策の継続性の観点から既存施策などを中心とした施策展開を行いながら、まず地域の自主的活動(まちづくり協議会活動など)の立ち上がりを促す段階を踏み、推進する。

 

■都心14小学校区の過去15年間(昭和55年〜平成7年)の人口動向 資料:国勢調査(小学校区)

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